「ホームページを見た人から問い合わせが来るようになった。」これは、かなり大きな一歩です。ところが、その次にこんなことが起きます。「料金を聞かれて、そのまま返事がない」「相談はされたけど、依頼にはならなかった」「見積もりを出したら、急に連絡がなくなった」。こうなると多くの人は「やっぱり料金が高いのかな」と考えます。もちろん価格が原因のこともあります。でも僕ならその前に、「相手は判断するための材料を持っているか?」を確認します。
問い合わせは、購入のゴールではなく判断のスタート
問い合わせをした人は、必ずしも「お願いします」と決めているわけではありません。「ちょっと気になる」「自分の場合どうなる?」「いくらくらい?」「この人に頼んで大丈夫?」「他と何が違う?」という段階で連絡してくることがあります。ここを勘違いすると、「問い合わせが来た=あとは営業すればいい」という設計になってしまいます。
「いくらですか?」の裏側には、別の質問がある
「ホームページ制作って、いくらですか?」と聞かれて「30万円です」と返すだけでは、判断材料として少し足りません。相手が本当に知りたいのは、何をしてくれるのか、自分には何が必要なのか、なぜその金額になるのか、どこまでやってくれるのか、自分でやることは何なのか、完成したあとどうなるのかだったりします。「30万円」という数字だけを置かれると、相手は他の「25万円」「20万円」と比較するしかありません。でも「この事業の場合は、ここを整理して、このページを作って、ここから問い合わせにつなげます」まで見えていれば、価格ではなく内容との関係で考えられます。
「何をしてくれる人なのか」が分からないと、依頼しにくい
「Web制作をしています」だけでは少し広すぎます。「今のホームページを見て、何を直せばいいか整理することもできます」まで来ると、相談の入口が見えてきます。サービス名を増やすことより、「自分の困りごとを、この人に持っていっていいんだ」と分かることのほうが重要です。また実績が少ない人ほど、「何をしたか」だけでなく「どう考えたか」を見せること。なぜこのサービスを始めたのか、何を大切にしているのか、どんな人を想定しているのか。こうした情報も、依頼する側にとっては判断材料になります。
問い合わせ後に「もう一度ホームページを見てください」と言える状態に
問い合わせを受けたら、その場ですべて説明しなくてもいい。「詳しい内容はこちらにまとめています」とページを案内できれば、ホームページそのものが説明資料になります。料金について(何が含まれ、何が別料金なのか)、サービスについて(誰向けなのか)、進め方について、よくある質問。これらが揃っていれば、毎回ゼロから説明する必要がなく、相手も自分のタイミングで読み返せます。見積書に金額は書けても、「なぜこの内容なのか」までは書ききれないことがあります。ホームページ、問い合わせ、ヒアリング、提案、見積もりという流れの中で、それぞれが役割を持つようにすることが大切です。
確認したいのは5つです。何を依頼できるのか具体的に分かるか。料金だけでなく「何が含まれるか」が分かるか。自分に合うサービスなのか判断できるか。問い合わせ後の進み方が分かるか。依頼を決める材料をホームページでも確認できるか。Webは「売るためのページ」ではなく、「決めるための材料」を置く場所。問い合わせを仕事につなげるには、その人が判断できる材料が揃っているかが問われます。
