「ホームページを作りたいけれど、制作会社に頼むと費用がかかりそう」「今は予算が少ないから、自分で作ったほうがいいのかな」「無料で作れるサービスもあるみたいだけれど、本当にそれで大丈夫?」小さなお店や個人事業主の方なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
今は、専門的なプログラミングの知識がなくてもホームページを作れるサービスがいろいろあり、作ること自体は以前よりも身近になりました。ただし、考えておきたいことがあります。作れることと、目的を果たせることは別だということです。ホームページを形にすることと、事業に必要な情報を整理し、相手に伝わる形にすることは、同じようで少し違います。
作り方は大きく3つある
ひとつは、ホームページ作成サービスを使う方法です。用意されたデザインやパーツを組み合わせ、ブラウザ上でページを作ります。
もうひとつは、WordPressなどのCMSを使う方法です。管理画面からページや記事を作成・更新できますが、初期設定やサーバーなどの準備が必要になる場合があります。
そして、制作会社・フリーランスに依頼する方法です。必要な内容を相談しながら、デザインや構成、システムの設定などを任せられます。
どの方法を選んでも、何を掲載するのか、誰に見てもらいたいのか、どのデザインが事業に合っているのか、写真や文章をどう準備するのか、公開後、誰が更新するのかといった準備や判断は必要です。ツールが便利になっても、事業の内容まで自動的に整理されるわけではありません。だからこそ、作り方を選ぶ前に、ホームページで何を実現したいのかを考えておくことが大切です。
自分で作るメリットと注意点
大きなメリットは、初期費用を抑えやすいことです。無料プランや比較的安価なサービスを利用すれば、小さく始められる場合があります。ただし、「無料で作れる」と「ずっと無料で運用できる」は別の話です。独自ドメインの利用、広告の非表示、機能の追加などに有料プランが必要になることもあるため、利用前に料金や機能の制限を確認しておきましょう。
もうひとつのメリットは、自分のタイミングで更新できることです。営業時間や商品の情報を、変更のたびに制作会社へ依頼しなくても変更できます。ただし、更新できることと、継続して更新できることも別です。日々の業務に追われて、何か月も更新されない状態になることもあります。
注意点は、思ったより時間がかかることがある点です。デザインを選び、文章を考え、写真を用意し、ページを作り、スマートフォンでの見え方を確認する。慣れていない場合、想定以上の時間がかかることもあります。その時間に本来の仕事ができなくなるのであれば、費用だけでは判断できません。
もうひとつ、情報の整理や設計は自分で考える必要があります。作成サービスはページを形にする作業を助けてくれますが、事業の強みやサービスの特徴を、初めて見る人にもわかるように整理してくれるとは限りません。デザインがきれいでも、知りたい情報が見つからなければ、使いやすいホームページとはいえません。
依頼するメリットと注意点
制作を依頼するメリットは、自分だけでは難しい作業や、時間のかかる作業を任せられることです。デザイン、システムの設定、スマートフォン対応などを任せられれば、自分は本来の事業に時間を使いやすくなります。ただし、どこまで任せられるかは依頼先によって違います。制作だけを担当する場合もあれば、企画や文章作成、公開後の運用まで相談できる場合もあります。「ホームページを作ってほしい」と伝えるだけで、すべての問題を解決してもらえるとは限りません。何を任せたいのか、どこから自分で対応するのかを、最初にすり合わせておくことが大切です。
また、第三者と話すことで、自分では気づきにくい問題に気づけることもあります。自分にとって当たり前になっている商品やサービスの特徴、仕事の進め方、お客様がよく質問すること。説明が足りない部分や、情報の順番、わかりにくい表現に気づける場合があります。
注意点は、費用がかかることです。予算が限られている場合、必要なページや機能を整理し、優先順位をつけることが大切です。すべてを一度に作るのではなく、まずは事業の基本情報や主要サービスを掲載し、必要に応じて機能を追加する方法もあります。
さらに、公開後の管理方法も決めておく必要があります。自分で更新できるのか、依頼先に任せるのか。トラブルが起きたときは誰に相談するのか。ドメインやサーバー、管理画面などの契約・権限についても、事前に確認しておきましょう。
作る前に、今ある情報を整理するという選択肢
もうひとつ考えておきたいのは、ホームページを作る前に、今ある情報を整理するという選択肢です。すでにSNSを運用しているなら、プロフィールや投稿に営業時間やサービス内容が掲載されているかもしれません。予約サービスを使っているなら、予約方法などが掲載されているかもしれません。すでに情報があるのに、あちこちに分散しているだけ、ということもあります。
今、どこに情報を掲載しているのか。お客様に知ってほしい情報は何か。情報が重複したり、内容が食い違ったりしていないか。どの情報が見つけにくくなっているのか。こうして整理すると、新しくホームページを作るべきなのか、今あるページを改善すればよいのか、別の方法が合っているのかを考えやすくなります。
まとめ|自分に合う作り方を選ぼう
ホームページは、専門知識がなくても作れる時代になりました。選ぶときに大切なのは、ホームページで何を実現したいのか、制作に使える予算と時間はどのくらいか、自分で対応できる作業はどこまでか、どんな機能やサポートが必要か、公開後、誰が管理や更新をするのか、という点です。
小さく始めることと、適当に作ることは違います。最初に必要なものを見極め、今できる範囲で形にし、状況に合わせて改善していく。そのためには、ホームページだけを切り離して考えず、SNS、店舗、予約方法、問い合わせ、商品やサービスの内容がどうつながっているのかを考えることも大切です。ホームページを作ること自体が目的ではありません。事業の情報を整理し、必要な人に伝え、次の行動につなげる。そのために必要な方法を選ぶところから始めてみませんか。
※この記事では、ホームページの作り方について一般的な考え方を紹介しています。利用できる機能、料金、契約条件などはサービスや依頼先によって異なるため、導入前に最新の内容を確認してください。
