ホームページのアクセス数が少ないとき、何を確認すればいい?|小さな事業のためのアクセス解析の基本

松井構造室

ホームページを公開した。ブログも書いている。SNSでも、ときどき紹介している。それなのに、アクセス数がほとんど増えない。あるいは、アクセス数は増えているのに、問い合わせや来店にはつながらない。そんなとき、何を確認すればいいのでしょうか。

アクセス解析やSEO、コンバージョン率など、専門的な言葉はたくさんありますが、小さな事業のホームページを見直すために、最初からすべてを理解する必要はありません。数字を見る目的は、数字を増やすことだけではなく、今のホームページが誰に見つけられ、どのように利用されているかを知り、次に何を改善すればよいかを考えるためです。

目次

そもそも、アクセス数とは何か

アクセス数と一言でいっても、何を数えているかで意味が変わります。一定期間に訪れた利用者の数を示す「ユーザー数」、訪問を単位として数える「セッション数」、ページが閲覧された回数を示す「ページビュー数」、そしてフォーム送信や電話など、事業の成果として把握したい「問い合わせ数」です。

たとえば、ひとりの人がトップページ、サービス紹介、料金案内の3ページを見た場合、計測条件によりますが、ユーザー数は1人、ページビュー数は3回になります。数字が違うからといって、どれかが間違っているわけではありません。それぞれが何を表しているかを理解することが、アクセス解析の第一歩です。

アクセス数が多ければ、事業はうまくいっている?

月間10,000ページビューのA店と、月間500ページビューのB店を比べてみます。A店は全国向けの読み物を中心に発信していて、実店舗への来店はほとんどありません。一方、B店は旭川市内でサービスを提供しており、ホームページを見た人から毎月問い合わせが入っています。

数字だけを比較すれば、A店のほうが多くの人に見られているように感じます。しかし、アクセス数だけで、どちらのホームページが事業に貢献しているかは判断できません。来店を増やしたいのか、問い合わせを増やしたいのか、商品を販売したいのか。ホームページに何を期待しているかによって、見るべき数字も変わります。まずは、ホームページの目的を整理してみましょう。

まず知っておきたい、2つの無料ツール

ひとつはGoogle Search Consoleです。Google検索でホームページがどのように表示されているか、表示された回数、クリックされた回数、検索に使われた語句などを確認できます。

もうひとつはGoogle Analytics(GA4)です。ホームページを訪れた人が、サイト内でどのように行動したかを確認できます。

どちらも基本的に無料で利用できますが、サイトの登録や計測設定が必要です。また、計測設定が適切でなければ、期待するデータが記録されない場合もあります。「導入しただけで、すべての数字が正確に確認できるわけではない」点には注意しましょう。

検索から見つけられているかを確認する

Search Consoleで確認するときは、次の3つの状態で整理すると考えやすくなります。

状態Aは、検索結果にほとんど表示されない状態です。まだ検索対象として十分に認識されていない、検索需要が少ない、関連するページが不足しているなど、さまざまな可能性があります。状態Bは、表示されるがクリックされない状態で、検索語句とページの内容が合っているか、タイトルや説明文から内容が伝わるかを確認します。状態Cは、クリックされているが問い合わせがない状態で、訪問者が求める情報とページの内容が合っているか、利用方法や問い合わせ先がわかりやすいかを確認します。

これは原因を探るための整理方法です。表示回数が少ない理由はひとつとは限りませんし、クリックが少ないからといって必ずタイトルが悪いとも限りません。まずは数字を見て、どこに課題がありそうかを考えることが大切です。

検索語句についても、自分が想定している語句と、実際に表示につながっている語句を比較してみてください。想定と違う語句から訪問されているなら、読者が何を求めているのかを考えるヒントになります。ただし、検索語句のデータには表示されないものや集計上の制約もあるため、問い合わせや接客で聞いた質問など、ほかの情報と組み合わせて考えましょう。

見られているページと、問い合わせがない理由

次に確認したいのは、どのページが見られているかです。トップページばかりか、商品紹介ページか、料金案内やサービス紹介か。これを把握すると、情報の配置や内容を見直すヒントが得られます。たとえば、サービス紹介ページが見られているなら、対象となる人、提供内容、申し込み方法などがわかりやすいかを確認できます。ただし、よく見られているページが、必ずしも成果に貢献しているとは限りません。そのページにどんな役割があるのかも一緒に考えましょう。

アクセスはあるのに問い合わせがない場合は、アクセス数を増やす前に、問い合わせを判断するための情報を確認します。どんな人に向けたサービスなのか、具体的に何を提供しているのか、利用するまでの流れがわかるか、事業者の所在地や対応地域がわかるか、問い合わせ方法が見つけやすいか。「Webの相談を受け付けています」と書かれていても、何を相談できて、相談後に何をしてもらえるのかがわからなければ、訪問者は判断に迷います。これはデザインの問題とは限りません。必要な情報が不足している、内容が伝わっていない、申し込み方法がわかりにくい、といった可能性もあります。

まとめ|数字を見て、次の一手を考える

アクセス解析で大切なのは、数字を確認して終わりにしないことです。「先月より増えた」「今月は減った」だけでは、次に何をすればよいかわかりません。数字を確認する、気になる点を見つける、原因について仮説を立てる、改善する箇所をひとつ決める、一定期間後に変化を確認する。この順番で進めます。一度に何か所も変更すると、どの変更が影響したのか判断しにくくなるため、小さな事業者ほど、改善する箇所を絞るほうが進めやすいと思います。

アクセス数が少ないからといって、ホームページに意味がないとは限りません。紹介を受けた人が事業者の名前を検索して確認する、SNSで知った商品の詳しい情報を調べる、相談を検討している人がサービス内容を確認する。ホームページは、すでに知っている人が情報を確認する場所としても機能します。

数字を無視することでも、数字に振り回されることでもなく、事業の目的に照らし合わせて今の状態を判断すること。数字は、事業のすべてを説明してくれるわけではありません。でも、考えるための材料にはなります。数字に振り回されるのではなく、数字を使って考える。その順番を大切にしたいと思っています。

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