SNSは「毎日投稿」しないと伸びないのか|旭川の小さな事業で考えてみる

松井構造室

「SNSは毎日投稿したほうがいいですよ」。こんな話を聞いたことがある人は多いと思います。「毎日投稿」「1日1投稿」「継続が大事」。確かに、毎日投稿することで得られるものはあります。でも、旭川で小さな事業をしている人にとって、本当に毎日投稿する必要があるのでしょうか。「何日ごとに投稿するか」より、「何のために投稿するか」。まずは、ここを考えたいと思います。

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毎日投稿より「何を投稿するか」

たとえば旭川で小さなパン屋をやっているとします。朝、パンを焼く。商品を並べる。お客さんが来る。仕込みをする。こういう毎日の中でInstagramを運用するとして、「今日も焼き上がりました」「本日も営業しています」という投稿にも意味はあります。でも、毎日同じような投稿を続けることが一番大切でしょうか。

今日は何が焼き上がったのか、どの商品が人気なのか、季節によって何が変わるのか、どんな材料を使っているのか、なぜこの商品を作っているのか、店主は何を大切にしているのか、初めて来る人が知っておいたほうがいいことは何か。こう考えると、単なる「今日の営業情報」から、その店を知るための情報に変わってきます。飲食店も同じで、なぜこのメニューを作ったのか、どんな人に食べてもらいたいのかまで書くと、料理の写真だけではなく店そのものを知ってもらえます。

地域の事業は「思い出してもらう」ことが仕事になる

地域の小さな事業では、全国の何万人に見てもらう必要がない場合もあります。旭川市内の人が100人見ていて、その中から毎月何人かが予約してくれるなら、十分にSNSが仕事をしているとも考えられます。「何人に見られたか」だけではなく、「どこにいる人に見られたか」も考えてみたいところです。

また、毎日見てもらうことより、必要なときに思い出してもらうことが重要になる場面もあります。週に2回、丁寧に作品を紹介しているハンドメイド作家がいて、数週間後、旭川市内のイベントで「あ、この人Instagramで見たことがある」となる。これはSNSの大事な役割のひとつです。イベント出店なら、出店の告知、持っていく商品の紹介、会場や日時の案内、前日のリマインド、当日の様子、終了後の写真や感想と、ひとつの出来事を何回かの発信に分けることもできます。

投稿の材料は、普段の仕事の中にある

個人でサービスをしている人は、むしろ毎日投稿が難しい側です。実際の仕事をしながら毎日SNS用のコンテンツを作るのは簡単ではなく、サービスそのものが「毎日変わるもの」ではない場合もあります。そこで僕なら「仕事そのもの」を材料にします。今日お客さんから聞かれたこと、作業をしていて気づいたこと、よくある勘違い、仕事をするうえで大切にしていること、改善したこと。普段の仕事の中に、すでに投稿の材料があります。

「毎日投稿できる人」と比べる必要もありません。SNSを仕事にしている人、スタッフが分担している会社と、一人で仕入れも接客も経理も掃除もSNSもやっている人では、同じ「毎日投稿」でも負担がまったく違います。

無理なく続けられる頻度でいい

僕は「週何回」と決めつける必要もないと思っています。基準は「無理なく続けられる頻度」です。週3回なら続けられるなら週3回、週1回ならきちんと内容を作れるなら週1回、イベントがある週だけ増やす。それでもいい。大切なのは「投稿の数」ではなく「情報が積み上がること」です。初めて見た人が過去の投稿をいくつか見れば、「この店って、こういうところなんだ」「この人は、こういう仕事をしているんだ」と分かる。そうなれば、毎日投稿しているかどうかは、それほど重要ではありません。

毎日投稿したい場合は、投稿を分類してみると楽になります。商品、人、場所、仕事、考え方、お知らせ、お客さん(よくある質問)といった役割に分ければ、毎日「何か面白いことを書かなきゃ」と考えなくて済みます。

まとめ

SNSのために仕事をするのではなく、仕事からSNSをつくる。旭川でパンを焼いているならパンを焼いていることを、作品を作っているなら作っていることを書く。そうすればSNSと本業が別々のものになりません。自分のお客さんは誰なのか、どの地域の人なのか、何を知ってもらいたいのか、SNSを見たあとどうしてほしいのか。そこから考えて、週1回でも、週3回でも、毎日でもいい。必要なら増やし、負担なら減らし、続けながら調整する。SNSに自分の事業を合わせるのではなく、自分の事業にSNSを合わせる。小さな事業だからこそ、この考え方を大切にしたいと思います。

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