「SNSとWebサイトって、同じ内容を書いてもいいんですか?」情報発信を整理していると、そんな疑問が出てきます。僕は、同じことを書いてもいいと思っています。ただし、まったく同じ文章をコピーして貼るだけにする必要はありません。大切なのは、同じ情報を持っていても、それぞれの役割を変えることです。
SNSは「流れていく」、Webサイトは「探しに来る」
SNSは日々の活動や考えを発信しながら人との接点をつくる場所で、投稿は流れていきます。昨日の大事な情報が、数日後には見つけにくくなることもあります。だからSNSでは、同じ内容を何度か発信していいのです。見る人は毎回同じとは限らず、新しく知った人には初めての情報かもしれません。一方Webサイトは、「料金を知りたい」「場所を確認したい」「申し込み方法を知りたい」という目的を持って探しに来る場所です。何がどこにあるのか、次に何をすればいいのか。情報の整理と導線が重要になります。
同じ商品でも、見せ方は変えられる
たとえば新商品を発売したとき、SNSでは写真と一緒に「今日から販売を始めました」「ここにこだわっています」と伝え、Webサイトの商品ページでは特徴、価格、サイズ、素材、購入方法、注意事項を整理して掲載する。扱っている商品も、伝えていることも重なっていますが、役割が違います。「内容が重複しているのはよくない」という話を見かけますが、気にしすぎる必要はありません。SNSで見た情報をWebサイトでも確認したい人はいるし、Webサイトに「詳しくはSNSをご覧ください」とだけ書かれていたら少し不親切です。問題は「同じ情報」ではなく、SNSにもWebサイトにも基本情報を全部詰め込んで「同じ役割」になってしまうことです。
SNSを見ない人のためにも「戻れる場所」を
世の中の人が全員SNSを使っているわけではありません。「詳しい情報はInstagramにあります」としてしまうと、その時点で情報にたどり着けない人が出てきます。Webサイトがあると、SNSで見た情報をあとから落ち着いて確認したり、家族やスタッフに共有したり、必要な情報だけを探したりできる「戻れる場所」になります。もちろん事業によってはSNSだけで活動できる場合もあり、すべての事業にWebサイトが必須というわけではありません。ただ情報が増えてきたとき――商品、サービス、活動場所、問い合わせ、よく聞かれる質問――、まとめておける場所があると便利です。
まとめ:情報発信は「増やす」より「つなぐ」
SNSは興味を持ってもらう場所、Webサイトは詳しく確認してもらう場所。日々の変化はSNS、基本情報はWebサイト、人柄や雰囲気はSNS、サービスや活動の理解はWebサイト。行き来も一方通行ではなく、Webサイトを見た人がSNSで最新情報を確認することもあります。媒体を増やすこと自体を目的にせず、今ある情報をどうつなぐかを考える。SNSを見た人が次にどこへ行けばいいのか、商品を知った人がどこで買えるのかをひとつずつつないでいく。それだけでも情報発信全体はかなり変わります。
