「SNSは毎日投稿したほうがいい」。そんなアドバイスを目にすることは多いものです。確かに毎日投稿で得られるものはありますが、僕は「毎日投稿しなければSNSは伸びない」とまで考える必要はないと思っています。むしろ小さな事業では、投稿頻度だけを追いかけることで別の問題が起きることがあります。
毎日投稿には意味がある。でも「良い発信」とは別
毎日投稿すれば、思い出してもらう機会は増え、考えを伝える練習にもなり、反応を試す回数も増え、投稿が習慣になります。これは大きいことです。一方で、毎日投稿を目標にすると「投稿すること」自体が目的になりがちです。特に伝えたいことがないのに、とりあえず投稿する。投稿数は増えても、伝わるものは増えていない。読む側からしても、毎回似たような内容なら、だんだん見る理由がなくなります。僕はSNSを毎日見てもらうものとは考えていません。「パンが食べたくなったときに思い出してもらう」「Webの相談をしたいときに思い出してもらう」。必要なときに思い出してもらえることのほうが大切で、投稿はその理由を少しずつ作っていくものです。
「毎日」より「続けられる頻度」で考える
小さな事業はSNSだけをやっているわけではありません。仕入れ、接客、制作、経理、メール返信、サイト更新、イベント。毎日SNSに時間を使うのは簡単ではありません。「毎日できるか」ではなく「半年後も続けられるか」で考えてみてください。毎日投稿を1か月続けて疲れて止まるより、週3回を半年続ける、週1回でも意味のある投稿を続ける。必要な頻度は目的によっても変わります。新商品を頻繁に紹介する人やイベントが多い人は頻度に意味があり、専門的なサービスで一つひとつに時間をかけたい人は、数日に一度しっかり考えた内容を出すほうが合うかもしれません。「何日に1回が正解」という話ではありません。
毎日書くなら「型」と「繰り返し」を使う
毎日投稿の本当のメリットは、仕組みの話以上に投稿する側への効果だと思っています。毎日書くと、自分の活動を毎日振り返ることになり、仕事を言葉にする力が少しずつつきます。続けるコツは、毎回ゼロから考えないことです。今日の活動、商品やサービスの紹介、仕事について考えたこと、よく聞かれること、過去の実績、改善したこと、これからやること。役割を分けておけば「今日は何を書こう」から抜けやすくなります。同じ内容を繰り返すことも問題ありません。自分にとって10回目の説明でも、初めて見る人には1回目です。視点や具体例を変えれば、同じテーマでも違う角度から伝えられます。
まとめ:SNSに事業を合わせない
一番避けたいのは、「投稿しなきゃ」がストレスになり、事業のために始めたSNSのために事業を動かすようになることです。投稿できない日があっても、それまでの積み重ねがなくなるわけではありません。見直すなら頻度より先に、(1)誰に見てほしいのか、(2)何を知ってほしいのか、(3)見たあと何をしてほしいのかの3つです。これが決まれば、週5回なのか週1回なのかはあとから考えられます。毎日投稿は目的ではなく、ひとつの方法。自分の事業にSNSを合わせる距離感がちょうどいいと思っています。
