Webツール・AIを使う前に、まず「何をしたいか」を決める

Webツール・AIを使う前に、まず「何をしたいか」を決める

新しいWebサービスが出ると、つい気になる。

便利そうなAI。

仕事を自動化してくれるツール。

SNSの投稿を管理するサービス。

ホームページを簡単に作れるサービス。

画像を作ってくれるAI。

文章を書いてくれるAI。

予約を管理するシステム。

オンラインショップを作れるサービス。

今は、本当にたくさんの道具がある。

しかも、以前なら専門的な知識が必要だったことが、かなり簡単にできるようになってきた。

これは、とてもいいことだと思う。

僕自身もWebの仕事をしているので、新しいツールやAIを見るのは好きだ。

ただ、便利なものが増えたからこそ、最近は逆に思うことがある。

「そのツール、本当に必要ですか?」

ということだ。

目次

ツールを探すことが、仕事になっていないか

仕事で何か困ったとき、まず検索する。

「おすすめのAI」

「便利なWebツール」

「ホームページ作成サービス」

「SNS管理ツール」

「仕事効率化アプリ」

そんな言葉で検索すると、いくらでも情報が出てくる。

ランキングもある。

比較記事もある。

YouTubeもある。

SNSでは、

「これを知らないと損」

「今すぐ使うべきAI」

「仕事が10倍速くなる」

といった情報も流れてくる。

見ているだけで、何かをしなければならない気持ちになってくる。

でも、ここで一度止まってみる。

「自分は、何に困っているんだろう?」

「何か便利なものが欲しい」は、まだ問題が決まっていない

例えば、

「仕事を効率化したい」

という相談があったとする。

これは一見、具体的な相談に見える。

でも、実際にはまだ何も決まっていない。

何の仕事を効率化したいのか。

どれくらい時間がかかっているのか。

誰がやっているのか。

どこで止まっているのか。

何回繰り返しているのか。

今は何を使っているのか。

ここがわからないままツールを探しても、なかなか答えは出てこない。

なぜなら、ツールは「問題」ではなく「手段」だからだ。

先に道具を見ると、道具に仕事を合わせてしまう

これはWebでもAIでも、かなり起きやすい。

例えば、あるAIサービスを見つける。

「これは文章を自動で作れるらしい」

となる。

そこで、

「じゃあ、何か文章を作ろう」

となる。

本来は逆だ。

「文章を作る必要がある」

「どうすればいいか」

「AIを使うと楽になるかもしれない」

という順番のほうが自然だ。

AIを見つけたから仕事を作るのではなく、仕事があって、その手段としてAIを使う。

この順番を崩さないことが大切だと思っている。

「AIを使う」が目的になると、少しおかしくなる

最近は「AIを使っています」ということ自体が、一つの価値のように語られることがある。

もちろん、AIを使えることは便利だ。

でも、

「AIを使った」

ことと、

「仕事が良くなった」

ことは同じではない。

AIを使ったことで、早くなった。

品質が上がった。

考える時間が増えた。

ミスが減った。

人がやるべき仕事に集中できた。

こうなって初めて意味がある。

逆に、AIを使うために確認する時間が増えたり、修正に時間がかかったり、管理するものが増えたりするなら、必ずしも効率化とは言えない。

だから、

「AIを使うか」

ではなく、

「AIを使うと、この仕事はどう変わるか」

と考えたい。

まず「困っていること」を一つにする

Webツールを選ぶとき、僕なら最初に、

「今、一番困っていることは何ですか?」

と聞く。

ここは、できるだけ一つにしたい。

「ホームページをどうすればいいかわからない」

なら、

・情報が古いのか
・更新できないのか
・何を書けばいいかわからないのか
・問い合わせが来ないのか
・スマートフォンで見にくいのか

を分ける。

「SNSが続かない」

なら、

・ネタがないのか
・文章を書くのが大変なのか
・写真がないのか
・投稿する時間がないのか
・何を投稿すればいいかわからないのか

を分ける。

「AIを使いたい」

なら、

・文章を作りたいのか
・調べものをしたいのか
・アイデアを出したいのか
・資料を整理したいのか
・画像を作りたいのか

を分ける。

問題が小さくなると、必要な道具も見えやすくなる。

「何をしたいか」は、意外と簡単な言葉でいい

難しい言葉を使う必要はない。

「ホームページを更新したい」

「お客様からの問い合わせを整理したい」

「SNS投稿を作る時間を減らしたい」

「商品情報を一か所にまとめたい」

「毎回同じ説明をするのをやめたい」

「写真を探す時間を減らしたい」

これくらいでいい。

むしろ、最初から専門用語にしないほうがいい。

問題がわからない状態で、

「DX」

「業務効率化」

「マーケティングオートメーション」

「生成AI活用」

などの言葉から入ると、話が大きくなりすぎる。

小さな問題から始めたほうが、実際の仕事は変えやすい。

ツールを選ぶ前に「今あるもの」を見る

そして、もう一つ。

新しいツールを探す前に、今使っているものを見る。

すでにGoogleを使っているなら、Googleの中でできないか。

すでにWordPressを使っているなら、今のサイトを少し整理するだけで解決しないか。

すでにLINEを使っているなら、その機能で足りないか。

すでにExcelやスプレッドシートを使っているなら、それを整理すればいいのではないか。

すでにChatGPTを使っているなら、新しいAIを契約する必要があるのか。

新しいものを追加する前に、今あるものの使い方を見直す。

これだけで解決することは、意外と多い。

「機能が足りない」のか「使い方が決まっていない」のか

ここも、よく混ざる。

「このツールではできない」

と思っていても、実は使い方を知らないだけかもしれない。

逆に、

「設定を工夫すればできる」

と思って頑張っているけれど、実はそのツールでは構造的に難しいこともある。

だから、

「できる・できない」

を感覚だけで決めない。

一度調べる。

試してみる。

それでも難しければ、別の方法を考える。

ただし、調べること自体に時間をかけすぎない。

ここも大事だ。

ツール選びには「やめる」という選択肢もある

Webツールを選ぶとき、

「どれを使うか」

だけを考えてしまう。

でも、

「使わない」

という選択肢もある。

手作業で十分なら、手作業でいい。

月に一回しかやらない作業なら、自動化しなくてもいい。

一人で完結するなら、複雑な業務システムは必要ないかもしれない。

小さな事業なら、大企業と同じような仕組みを入れる必要はない。

大切なのは、

「その規模、その仕事、その人にとって必要か」

だ。

小さな事業ほど、ツールを増やしすぎないほうがいい

一人で仕事をしている。

あるいは、数人で仕事をしている。

そういう場合、使うツールが増えるほど、管理する仕事も増える。

ログイン情報。

契約更新。

料金。

使い方。

データ。

通知。

連携。

バックアップ。

引き継ぎ。

一つ一つは小さくても、積み重なると結構な負担になる。

だから僕は、

「使えるツールを全部使う」

より、

「必要なツールだけ使う」

ほうが、小さな事業には向いていると思っている。

ツールは「便利さ」だけで選ばない

僕がツールを選ぶときに見たいのは、機能だけではない。

その人が使い続けられるか。

他の人に説明できるか。

やめたくなったときに移行できるか。

情報を取り出せるか。

費用を払い続けられるか。

トラブルが起きたときに対応できるか。

サービスが終了したらどうするか。

こういうことも大事だ。

特に仕事で使うものは、

「今日便利」

だけでは足りない。

「半年後も使える」

「担当者が変わっても使える」

「自分が忘れても、もう一度理解できる」

という視点も必要になる。

便利な道具ほど、使い方を決めておく

AIもそうだ。

「ChatGPTを使っています」

だけでは、仕事の仕組みにはならない。

何に使うのか。

何を入力していいのか。

何を入力してはいけないのか。

どこまでAIに任せるのか。

最後に誰が確認するのか。

どんな場合は使わないのか。

こういうルールがあって初めて、道具が仕事の中に入ってくる。

AIを導入することより、

「AIをどこに置くか」

のほうが重要な場合もある。

道具は、仕事の「場所」を決めるものでもある

仕事には、場所がある。

考える場所。

書く場所。

保存する場所。

伝える場所。

売る場所。

記録する場所。

確認する場所。

それぞれがバラバラになっていると、仕事は迷いやすい。

例えば、

「この情報はどこにある?」

という質問が毎回出てくるなら、ツールの問題というより、情報の置き場所の問題かもしれない。

だからWebツールを考えるときも、

「何ができるか」

だけではなく、

「この情報をどこに置くのか」

を考える。

これは情報設計そのものだ。

便利なツールを探すより、迷わない仕組みを作る

僕がWebの仕事で一番気になるのは、ここだ。

ツールが増えることより、

「迷わず使える状態」

になっているか。

ホームページを開いて、

「どこを見ればいい?」

とならない。

SNSを更新するときに、

「何を投稿すればいい?」

と毎回悩まない。

商品を登録するときに、

「どの情報を入れるんだっけ?」

と迷わない。

AIを使うときに、

「何を頼めばいい?」

と毎回ゼロから考えない。

これができれば、使っているツールが多少シンプルでも仕事は回る。

「何をしたいか」が決まれば、ツールは後から決められる

だから僕は、

ツール → 仕事

ではなく、

仕事 → ツール

という順番を大切にしている。

まず、

何をしたいのか。

誰のためなのか。

何が困っているのか。

どこまで改善したいのか。

今あるもので何ができるのか。

そこまで考える。

その後で、

「では、何を使おうか」

と考える。

そうすれば、必要以上に高機能なツールを選ばなくて済む。

必要以上にサービスを増やさなくて済む。

そして、ツールを使うこと自体が目的になりにくい。

ツールは、答えではなく手段

WebツールもAIも、かなり便利になった。

できることも増えた。

これからも、さらに増えていくと思う。

だからこそ、ツールを選ぶ側に必要なのは、

「何ができるかを全部知っていること」

ではないのかもしれない。

「自分は何をしたいのか」

を決められること。

そして、

「これは今の自分には必要ない」

と判断できること。

そのほうが大事だと思う。

便利な道具が増えるほど、道具を探す時間ではなく、仕事そのものを考える時間を大切にしたい。

新しいツールを見つけたら、すぐに使う。

その前に、一度だけ立ち止まる。

「これで、何を変えたいんだっけ?」

と考えてみる。

答えが出れば、使えばいい。

答えが出なければ、まだ使わなくてもいい。

WebツールもAIも、仕事を動かすための道具だ。

だからこそ、道具より先に、

「何を動かしたいのか」

を決めておきたい。

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