人は機能やスペックだけでは動かない|ホームページで「伝わる」ために考えること

SI — Structural Intelligence

商品を比べるとします。値段、サイズ、重さ、性能、容量、機能。数字で比べられるものなら、表にしてしまえば分かりやすい。Webサービスでも「このサービスには、この機能があります」と並べれば比較はできます。でも最後に「じゃあ、どっちにしよう?」となったとき、数字だけでは決まらないことがあります。人は、機能だけを見て動いているわけじゃありません。

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人は「自分に関係あるか」を見ている

Webサイトでも、機能をたくさん書けば伝わるわけではありません。「こんなことができます」と説明されても、「それで、自分には何がいいんだろう?」と思うことがあります。逆に「こういうことで困っている人へ」と書いてあったら「あ、自分のことかもしれない」と感じる。ここには機能とは別の情報があります。自分との関係です。「何ができるか」だけではなく「それが自分にどう関係するのか」。僕は、ここがけっこう大事だと思っています。

同じ機能でも、印象が違う

同じような機能を持つサービスが二つあっても、使ってみた印象が違うことがあります。説明が分かりやすい、画面が見やすい、操作が気持ちいい、サポートが丁寧そう、運営している人が見える。こういうものはスペック表には全部入りません。でも実際に選ぶときには影響することがあります。お店も同じです。同じような商品を扱っていても「こっちのお店に行ってみたい」と思うことがある。店の雰囲気、店員さんの感じ、商品の並び方、声のかけ方、看板、写真、文章。いろいろなものが重なって、その店らしさになっています。「便利」だけでは続かないこともあります。機能は十分、性能もいい、価格も悪くない。それでも「なんか使いにくい」となる。逆に少し機能が足りなくても「こちらのほうが使いやすい」と感じることもある。その違いを全部数字にするのは難しいけれど、人が実際に使う以上、無視はできません。

人は、理由だけで動くわけでもない

「この商品を買う理由はこれです」と一つに決められることばかりではありません。必要だったから買った、たまたま見つけた、写真が気になった、店員さんが感じよかった、前から知っていた、なんとなく気になった。いろいろなものが重なって、最後の「選ぶ」につながります。だから、人を動かすものを一つの方法だけで説明しようとすると、ちょっと無理がある。人を見るときも、一つの理由だけで決めつけないようにしたいと思っています。

Webの仕事をしていると、デザイン、文章、構造、数字、機能と、画面を見る時間が長くなります。でも、その画面を使うのは人です。どんな人が見るのか、どんな気持ちで見るのか、何を探しているのか、何が分からなくて止まるのか、何があればもう少し先を見てくれるのか。そう考えていると、結局は画面の向こうにいる人を考えることになります。機能も、便利さも、性能も価格も大事。でもそれだけではなく、その人にとってどう見えるのか、どう感じるのか、自分に関係あると思えるのか。そこまで考えて、初めて「伝わる」ということに近づくのかもしれません。

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