なぜWebの仕事をしているのか|目的はサイト制作ではなく「情報をどう並べるか」だった

SI — Structural Intelligence

「どうしてWebの仕事をしているんですか?」そう聞かれることがあります。たしかに、今の僕はWebサイトをつくったり、情報を整理したり、文章を書いたり、WebやSNSについて考えたりしています。でも、最初から「Webの仕事がしたかった」というわけではありません。Webそのものが目的だったわけじゃなかったのです。

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興味があったのは、「情報をどう並べるか」

僕にとって、Webは最初から「やりたいこと」だったわけではありません。HTMLを書けるようになりたいとか、すごいWebサイトをつくりたいとか、最新の技術を追いかけたいとか。そういうところが出発点だったわけでもありません。

むしろ僕が面白いと思っていたのは、「情報をどう並べるか」でした。同じ情報でも、順番を変えるだけで伝わり方が変わる。見せ方を変えるだけで、相手の受け取り方が変わる。必要なものを残して、いらないものを減らすと、急に分かりやすくなる。そういうことに、僕は昔から興味があったんだと思います。Webをつくることより、Webを使って「何を伝えるか」を考えること。僕にとってWebは、「人と情報をつなぐ道具」でした。

もちろん、Webサイトをつくることも仕事の一部です。でも、僕自身はWebサイトそのものをつくって終わり、とは考えていません。大事なのは、その先です。誰に見てもらいたいのか。何を知ってほしいのか。何を伝えたいのか。見た人にどうしてほしいのか。そこが決まっていない状態で、先にWebサイトだけをつくっても、うまく機能しないことがあります。だから僕は、だんだんと「つくる前に考える」ことを大事にするようになりました。

「つくる」だけでは、解決しないことがある

仕事をしていると、「ホームページを新しくしたい」「SNSを始めたい」「ネットショップを作りたい」という相談があります。もちろん、実際につくることはできます。でも、話を聞いていくと、本当に困っていることが別にある場合があります。

情報が整理されていない。誰に向けて発信しているのか分からない。商品やサービスの違いが伝わらない。更新する人が決まっていない。WebとSNSの役割が混ざっている。そういう状態で、さらに新しいものをつくってしまうと、かえって複雑になることもあります。だから最近の僕は、「何をつくるか」より先に「何を整理するか」を考えることが増えました。

Webの面白いところは、自分が伝えたいだけでは成立しないところです。相手がどう見るか、どこで迷うか、何が分からないのか、どこで離れてしまうのか。そういうことを考えていくと、Webの仕事なのに、だんだん「人」のことを考える仕事になっていきます。

気がつけば、Webの「少し手前」を考えていた

Webサイトをつくる、SNSを運用する、ネットショップを整える、文章を書く。こうした仕事を続けているうちに、僕が考える時間は、どんどん「制作の前」に広がっていきました。何を伝えるのか。誰に伝えるのか。どう整理するのか。どんな順番なら分かりやすいのか。そして、その情報を使って次に何をすればいいのか。

今の僕がやっているのは、Webサイト制作だけではありません。企画を考えたり、情報を整理したり、文章を編集したり、WebやSNSの役割を考えたり。その人や、その事業が持っているものを一度整理して、「じゃあ、次に何をすればいいんだろう?」というところまで考える。それが、今の僕の仕事の中心になっています。たぶんこれは、Webをやってきたからこそ見えてきた仕事です。

Webは、どんどん変わっています。SNSが増えたり、ネットショップが当たり前になったり、AIが文章や画像をつくれるようになったり。これからも、たぶん変わっていきます。でも、変わらない部分もあると思っています。「誰に、何を、どう伝えるのか」「今ある情報を、どう整理するのか」「その人が次に動ける状態を、どうつくるのか」。そこは、道具が変わっても残る。だから僕は、これからもWebを使って仕事をしていくと思います。Webそのものが好きだから、というより、Webという道具を使うことで、人や小さな事業が持っているものを整理して、伝えて、動かせるからです。

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