AIについて、ここまで考えてきたこと|使うことより先に、自分の仕事を整理する

SI — Structural Intelligence

ここまで、AIについていくつかの記事を書いてきました。AIとは何なのか。何を任せられるのか。どう頼めばいいのか。なぜ間違えるのか。Google検索とは何が違うのか。自分のことを教えると何が変わるのか。普段の仕事の中に、AIに使える情報があること。そして、何をAIに任せて、何を自分で持つのか。最後には、「自分の仕事を整理しておくこと」というところまで来ました。せっかくなので、一度ここで立ち止まって、ここまでの考えをまとめておきます。

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AIは「答えをくれる人」ではなく「考えるための道具」
AIに質問すると、それらしい答えが返ってきます。文章も自然です。説明も上手です。だからこそ、「正しいことを教えてくれている」ように感じることがあります。でも、そこには注意が必要です。AIは間違えることがあります。しかも、間違っているのに自然な文章で答えることがあります。だから、AIの答えをそのまま信じるのではなく、必要なところは確認する。特に仕事に関わる重要な情報なら、元の情報を見る。AIは「正解を知っている人」ではなく、「考えるための道具」として使う。ここは、最初の記事からずっと大事にしてきたところです。AIへの指示、いわゆるプロンプトについても考えました。僕は「すごいプロンプトを覚える」ことが一番大事だとは思っていません。それよりも、何のために、誰に向けて、どんな材料があって、どんな条件で、何を作りたいのかを、自分自身が整理できているか。そのほうが大事だと思っています。AIにうまく質問できないときは、「質問の仕方が悪い」と考える前に、自分の目的がまだ整理できていないだけかもしれません。

検索とAIの使い分け/自分の仕事が、そのまま材料になる
Google検索とAIについても書きました。検索は、必要な情報を探すのが得意。AIは、情報を整理したり、一緒に考えたりするのが得意。もちろん、今は検索そのものにもAIが入ってきています。だから「検索かAIか」という単純な話ではなくなっています。それでも、「元の情報を確認する」という考え方は変わらないと思います。AIが教えてくれた情報を、必要なら一次情報まで見に行く。その習慣は、これからも大事です。途中から、少し話が変わってきました。AIに、自分の仕事や考え方を教えてみる。すると、一般論だけではなく、自分の状況に合わせて考えてもらいやすくなります。でも、ここで大事なのは「AIに自分を覚えてもらう」ことだけではありません。自分の仕事について、自分自身が整理することにもなります。何をしているのか、誰のためにしているのか、何を大切にしているのか、何が得意で何が苦手なのか、何をしたくないのか。こういうことを言葉にするだけでも、自分の仕事が少し見えやすくなります。さらに、仕事の中にはすでにたくさんの材料があります。お客さんからの質問、自分が失敗したこと、うまくいったこと、商品を変えた理由、お客さんの反応、毎日の小さな判断。こういうものを記録しておけば、後から使える。Webの記事にもできる。SNSにも使える。プロフィールにも使える。AIとの会話にも使える。つまり、AIのために新しい材料を作る必要はなく、普段の仕事そのものを少し残しておけばいいのです。そして任せ方の線引きは、こうです。AIに任せる=整理・下書き・要約・比較・アイデア出し・形式変換。AIと一緒に考える=企画・構成・問題整理・選択肢の検討。自分で持つ=目的・価値観・優先順位・最終判断・責任。全部をAIに任せなくてもいい。逆に、全部を自分だけでやる必要もない。その間に、ちょうどいい使い方があります。

まとめ|結局、AIより先に「自分」がいる
ここまでAIについて書いてきて、最後に残ったのは、意外とAIの話ではありませんでした。自分は何をしているのか。何を大切にしているのか。誰に届けたいのか。何を経験してきたのか。何を選び、何を選ばなかったのか。そういうものがあって、その上でAIを使う。だから僕は、AI時代になったからこそ「自分の仕事を整理すること」が大事になると思っています。AIが何をできるかより、自分が何をしたいのか。まずは、そこからなんじゃないかと思います。この章では、AIの細かい使い方を網羅することを目的にはしませんでした。AIはこれからも変わります。新しいサービスも出てくるでしょう。今はできないことが、できるようになるかもしれません。だから「この機能を覚えれば大丈夫」という話ではないと思っています。それよりも、AIは道具、情報は材料、経験は自分のもの、判断するのも自分。このくらいの距離感で、AIと付き合っていけばいい。AIを使うために、自分をAIに合わせなくてもいい。自分の仕事を整理する。自分の経験を残す。必要なところだけAIに手伝ってもらう。AIについて考えていくと、結局、「情報をどう扱うか」という話に戻ってきます。何を残すのか、何を整理するのか、何を伝えるのか、そして、誰に届けるのか。これはAIが登場する前から、僕がずっと考えてきたことでもあります。AIの章は、いったんここで終わります。次はまた、AIそのものではなく、Web・情報・仕事を整理することに話を戻していきたいと思います。

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