誰に伝えるかを考えて、その人が何に困っているのかも考えた。では、その人にどうやって「これは自分の話かもしれない」と思ってもらうのでしょうか。人は、自分に関係がないと思った情報をあまり深く読みません。どれだけ正しいことを書いていても、「自分には関係なさそう」と思われたら、そこで終わってしまいます。
最初の数秒で、「読む理由」が必要になる
Webページを開いたとき、最初に目に入るのは、ページのタイトル、写真、最初の文章、見出しです。そこで「これは自分に関係ありそうだ」と思えれば、続きを読んでもらえます。逆に、誰のための情報なのか分からなければ、そのまま離れてしまうこともあります。
仕事をしている側には伝えたいことがたくさんあります。商品へのこだわり、経験、作った理由、技術、想い。どれも大事ですが、初めて知った人が最初に知りたいことは、そこではないかもしれません。「自分に関係ある」と思ってもらうには、まず相手が知りたいことから始める。それだけでも伝わり方は変わります。
抽象的な言葉より、具体的な場面
たとえば「ホームページ制作・Webデザイン・SEO対策をしています」と書けば、何をしている人なのかは分かります。でも、ホームページを作ろうか迷っている人がもう一歩知りたいのは、「何から始めればいいか分からない」「自分で更新できるか不安」「そもそも必要なのか分からない」といった、自分の状態に近いことです。こうした状態に触れれば、「あ、自分のことかもしれない」と思ってもらえる可能性があります。
「集客にお困りの方へ」と書くこともできます。でも「最近、SNSを更新しているのに、何を投稿すればいいのか分からなくなってきた」と書いたほうが、自分の状況と重ねやすい人もいます。難しい言葉を使うより、実際に起きていることをそのまま言葉にする。そのほうが「分かる、それ自分だ」につながることがあります。
「合いそう」も、立派な入口
「自分に関係ある」と思ってもらうのは、悩みを抱えている人だけに呼びかけることではありません。「こんなお店、好きかも」「こういう商品を探していた」「この考え方、なんとなく分かる」。そんな反応もあります。商品やサービスを選ぶとき、人は機能や価格だけではなく、写真の雰囲気、言葉の使い方、お店の考え方、作っている人の姿を見ながら「自分に合いそうだな」と感じます。「何ができるか」だけではなく、「どんな人に、どんなふうに合うのか」を伝えることも大切です。
まとめ
「伝えたいこと」から始めるのではなく、「読む人が、自分のことだと思えるところ」から始める。それが、情報を受け取ってもらうための最初の一歩です。一つのキャッチコピーで全部を伝える必要はなく、ページ全体の流れの中で「関係ありそう」→「何をしているか分かる」→「知りたい情報が見つかる」と進んでいけばいい。SNSでも考え方は同じで、実際のお客さんからよく聞かれること、仕事をしていて気づいたこと、失敗しやすいことなど、読んだ人が自分の経験と重ねられる入口を作ることができます。
