モニターライト。明るくするだけではなく、見るものを整える

モニターライト。明るくするだけではなく、見るものを整える

おまつの道具箱

モニターライトを使っています。

最初は、単純に「机を明るくするもの」だと思っていました。

モニターの上に取り付ける。

手元を照らす。

それだけ。

でも、使ってみると少し違いました。

部屋全体を明るくするというより、

「自分が今見ている場所を整える」

ための道具だったんです。

これが、Webの仕事をしている僕には意外と面白かった。

なぜなら、Webサイトも結局、

「人に何を見てもらうか」

を考える仕事だからです。

光の話をしているようで、

実は「視線」の話でもある。

今回は、そんなことを考えてみます。

目次

明るければいい、ではない

照明というと、

「明るいほうがいい」

と思いがちです。

暗い部屋より明るい部屋のほうがいい。

手元も明るいほうが見やすい。

もちろん、それはそうです。

でも、

「明るい」

「見やすい」

は、同じではありません。

部屋全体が明るくても、

机の上に影があれば見にくい。

モニターが明るすぎれば、

周囲との明るさの差が気になる。

逆に、周囲が暗すぎると、

画面ばかり見てしまう。

つまり、

「どれくらい明るいか」

だけではなく、

「どこが、どのくらい見えているか」

が大事なんです。

これって、Webサイトとかなり似ています。

Webサイトも「全部見せる」と見にくくなる

Webサイトを作るとき、

「情報は全部載せたほうが親切」

と思われることがあります。

確かに、情報がないよりはあったほうがいい。

でも、

全部を同じ強さで見せると、

逆に何も見えなくなることがあります。

会社名。

サービス。

料金。

実績。

代表者。

お問い合わせ。

ニュース。

SNS。

ブログ。

アクセス。

写真。

動画。

全部を同じ大きさで並べる。

すると、

「結局、何を見ればいいの?」

となる。

情報が多いことが問題なのではなく、

視線の行き先が整理されていないことが問題なんです。

光は「見る場所」をつくる

モニターライトを使うと、

モニターの周辺と手元が少し明るくなります。

すると、

自然と視線がそこに集まる。

机の端に置いてあるものより、

今やっている作業が見えやすくなる。

これは大げさな話ではありません。

ただ、

「今ここを見る」

という環境をつくる。

僕は、ここが好きです。

仕事をするとき、

目の前にあるものが多すぎると、

それだけで注意が分散します。

通知。

スマホ。

資料。

メール。

SNS。

ブラウザ。

チャット。

机の上のもの。

人間の集中力には限界があります。

だったら、

「今見る場所」

を少し整える。

それだけでも違います。

仕事環境は、情報設計でもある

Webの仕事をしていると、

情報設計という言葉をよく使います。

どの情報を、

どこに置くか。

どの順番で見せるか。

どれを大きくするか。

どれを目立たせるか。

何をあえて目立たせないか。

これは、

照明にも少し似ています。

部屋のすべてを同じ明るさにする必要はない。

必要なところを見やすくする。

そう考えると、

デザインというのは、

「飾ること」

だけではないんですよね。

「見る場所をつくること」

でもある。

モニターライトを買って、一番変わったこと

モニターライトを使って、

劇的に仕事が速くなったわけではありません。

文章を書く速度が倍になったわけでもない。

Webサイトが突然うまく作れるようになったわけでもない。

でも、

「机に向かったときの視界が落ち着いた」

という感じがあります。

これが意外と大きい。

仕事を始める前に、

机の上がごちゃごちゃしている。

画面がまぶしい。

手元が暗い。

スマホが目に入る。

こういう小さな違和感が積み重なると、

仕事を始めるまでに少し疲れる。

逆に、

座る。

ライトがつく。

画面を見る。

必要なものだけが目に入る。

この流れができると、

仕事に入りやすい。

生産性という言葉にすると大げさですが、

「始めるまでの摩擦が減る」

というのは、かなり重要だと思います。

人間は「環境」に引っ張られる

「集中しよう」

と思えば集中できる。

そう簡単にはいきません。

スマホが目の前にあれば、

見たくなる。

通知が来れば、

確認したくなる。

机の上に書類が積んであれば、

気になる。

ブラウザのタブが20個開いていれば、

どれかを見たくなる。

意志の力だけで全部解決しようとするのは、

結構大変です。

だったら、

環境を少し変える。

スマホを遠くに置く。

不要なタブを閉じる。

机の上を空ける。

ライトをつける。

必要な画面だけ開く。

「集中力を高める」というより、

「集中を邪魔するものを減らす」。

僕はこっちのほうが現実的だと思っています。

「見せる」と「見せない」はセット

Webサイトでも、

何を見せるかだけ考えると、

どんどん情報が増えます。

でも、本当は、

何を見せないか

も同じくらい大切です。

例えば、

初めて訪れた人に、

会社の歴史を30ページ読んでもらう必要があるでしょうか。

全部のサービスを最初から説明する必要があるでしょうか。

社内の専門用語を、そのまま掲載する必要があるでしょうか。

必要な情報は必要な場所に置く。

でも、

最初から全部を見せる必要はない。

入口では、

「ここは何をしているところなのか」

「自分に関係があるのか」

「次にどこを見ればいいのか」

それがわかればいい。

その先で、

必要な人に詳しい情報を見てもらえばいい。

これは、

光を当てる場所を選ぶことと少し似ています。

目立たせることと、うるさくすることは違う

Webデザインでも、

「目立たせたい」

という要望はよくあります。

ボタンを大きくする。

色を変える。

文字を太くする。

写真を大きくする。

動きをつける。

もちろん、それで目立つようになります。

でも、

全部を目立たせたら、

何も目立ちません。

赤いボタンが一つなら、

そこに目が行く。

赤いボタンが十個あれば、

赤いこと自体が意味を失う。

照明も同じです。

部屋中を明るくして、

さらに机だけ強く照らして、

さらにモニターも明るくして、

さらに間接照明もつけて、

さらにLEDを光らせて……。

もちろん、そういう環境が好きならいい。

でも、

「見やすさ」

という目的から考えると、

足せば足すほど良いとは限らない。

デザインは「足し算」だけではない

僕はWeb制作で、

「何を追加するか」

より、

「何を減らせるか」

を考えることがあります。

メニューを一つ減らす。

文章を短くする。

同じ内容をまとめる。

画像を一枚減らす。

ボタンを一つにする。

見出しを整理する。

そうすると、

本当に必要なものが見えてくる。

これは机の上も同じです。

モニターライトを置いたから、

照明を全部増やす。

そうではない。

必要な場所を照らして、

他はシンプルにする。

「追加する道具」が、

「減らすきっかけ」になることもあるんです。

道具は、環境を考えるきっかけになる

モニターライトを使う前は、

「部屋の照明があればいい」

と思っていました。

でも、使ってみると、

「自分はどこを見て仕事をしているんだろう」

と考えるようになった。

これは、

モニターアームを使ったときと少し似ています。

モニターの位置を変える。

すると、

自分の視線が変わる。

ライトを変える。

すると、

自分が見る場所が変わる。

机を変える。

すると、

仕事の姿勢が変わる。

道具を一つ変えるだけで、

自分の行動が見えてくる。

だから、

道具は面白い。

「高いものだから良い」ではない

もちろん、

モニターライトにも価格差があります。

明るさ。

色温度。

調光。

自動調整。

取り付け方法。

リモコン。

操作方法。

いろいろあります。

でも、

高価なものを買えば必ず幸せになるわけではありません。

自分の机に合うか。

モニターに取り付けられるか。

必要な範囲を照らせるか。

操作しやすいか。

まぶしくないか。

その環境に合うか。

結局、

「自分が何に困っているか」

から考えたほうがいい。

これは、

僕が道具を選ぶときの基本です。

道具選びは「目的」から始める

モニターライトが欲しい。

そこで、

「おすすめのモニターライト10選」

と検索する。

もちろん、それでもいい。

でも、その前に一度考える。

なぜ欲しいのか。

手元が暗いから?

画面と周囲の明るさの差が気になるから?

机の上をすっきりさせたいから?

夜に作業するから?

デスクライトを置く場所がないから?

ここが違えば、

必要なものも変わります。

「モニターライトが欲しい」

というのは、

実はまだ課題が整理されていない状態かもしれない。

本当の課題は、

「手元が暗い」

なのかもしれない。

だったら、

モニターライトでなくても解決できる。

ここが、

道具選びの面白いところです。

「欲しいもの」と「必要なもの」は違う

これはWebでもよくあります。

「ホームページを作りたい」

と言われたとき、

本当に必要なのがホームページとは限りません。

SNSの整理かもしれない。

Googleビジネスプロフィールの整備かもしれない。

問い合わせ導線の改善かもしれない。

サービス内容の整理かもしれない。

そもそも、

「何を売っているのか」

を整理することかもしれない。

だから僕は、

「何を作りましょうか」

より先に、

「何に困っていますか」

を聞きたい。

道具も同じです。

「モニターライトを買おう」

より先に、

「何が見にくいんだろう」

と考える。

「見やすい」は、相手によって違う

これもWebと似ています。

自分が見やすいサイトと、

お客さんが見やすいサイトは、

同じとは限りません。

自分は専門用語がわかる。

でも、お客さんはわからない。

自分は会社の歴史を知っている。

でも、初めて来た人は知らない。

自分には当たり前のサービスでも、

初めて見る人には意味がわからない。

だから、

「自分にとって見やすい」

だけでは足りません。

「見る人にとって、何が必要なのか」

を考える。

これは、情報設計の基本です。

そして、

モニターライトを使っていると、

「見る」という行為そのものについて考えるようになります。

見る人の立場に立つ

Webサイトでは、

「何を伝えたいか」

から考えることが多い。

でも、

「何を伝えたいか」

だけでは不十分です。

相手は、

何を知りたいのか。

何を不安に思っているのか。

どこで迷うのか。

どこまで説明すれば理解できるのか。

そして、

次に何をしたいのか。

そこまで考えて、

初めて情報の順番が決まります。

これは、

「自分が言いたいこと」

ではなく、

「相手が見やすいこと」

を考える作業です。

モニターライトは、派手な道具ではない

キーボードみたいに、

打鍵感を楽しむわけでもない。

マウスみたいに、

操作性が劇的に変わるわけでもない。

モニターみたいに、

画面そのものが変わるわけでもない。

ただ、

そこを照らしている。

それだけ。

でも、

こういう「目立たない道具」が、

日々の仕事を支えていたりします。

毎日使う。

毎日見る。

毎日同じ場所にある。

だからこそ、

小さな違いが積み重なる。

仕事道具というのは、

案外こういうものなのかもしれません。

「見える」ことは、「わかる」ことではない

ここは、僕がWebの仕事をしていて特に感じることです。

情報が見えている。

だからといって、

情報が伝わっているとは限りません。

文字が書いてある。

だからといって、

読まれているとは限らない。

ボタンがある。

だからといって、

押されるとは限らない。

商品が掲載されている。

だからといって、

買いたいと思うとは限らない。

「見えるようにする」

だけでは足りない。

「わかるようにする」

必要がある。

そして、

「わかったあと、どうするのか」

まで設計する。

僕がWebでやりたいのは、

たぶんこの部分です。

光も、情報も、強ければいいわけではない

強い光。

大きな文字。

派手な色。

大きな写真。

激しいアニメーション。

強いキャッチコピー。

そういうものは、

確かに目を引きます。

でも、

目を引くことと、

信頼されることは違う。

記憶に残ることと、

理解されることも違う。

だから、

必要なところだけ、

必要な強さで。

これは光にも、

デザインにも、

文章にも言えると思っています。

道具を使うと、自分の「ちょうどいい」が見えてくる

モニターライトを使って、

「このくらいの明るさが好き」

という感覚が少しずつわかってくる。

机もそう。

キーボードもそう。

マウスもそう。

最初から、

自分にとっての正解を知っている人なんて、

たぶんそんなにいません。

使ってみる。

違う。

調整する。

また使う。

そうやって、

「自分にとってのちょうどいい」

がわかってくる。

だから、

道具選びで失敗すること自体は、

そんなに悪いことではないと思っています。

失敗したことで、

自分に必要な条件がわかるからです。

「整理する」は、見えるようにすること

僕が普段やっている仕事を、

一言で説明するなら、

「整理する」

という言葉を使います。

でも、

整理するというのは、

単に片づけることではありません。

情報を分類する。

順番をつける。

役割を分ける。

必要なものを残す。

不要なものを外す。

そして、

「どこを見ればいいのか」

をわかるようにする。

モニターライトを使っていると、

そんな仕事のことを考えます。

光を当てる場所を選ぶ。

視線の行き先をつくる。

それだけでも、

環境は少し変わる。

道具は、考え方を映す

僕は道具が好きです。

でも、

道具そのものを集めたいわけではありません。

道具を見ると、

「なぜ、こういう形なんだろう」

と考える。

「何を解決するためにあるんだろう」

と考える。

「自分には本当に必要だろうか」

と考える。

そうすると、

仕事のことも少し見えてくる。

モニターライトなら、

「見ること」。

モニターアームなら、

「配置すること」。

昇降デスクなら、

「変えること」。

MX Ergoなら、

「動き」。

HHKBなら、

「慣れること」。

Rhodiaなら、

「考えること」。

一つ一つの道具が、

別のテーマを持っている。

だから、

おまつの道具箱は、

道具の紹介記事だけにはしたくない。

道具を入口にして、

仕事やWebや暮らしを考える場所にしたいと思っています。


モニターライトは、

机を明るくするための道具です。

でも、

それだけではない。

自分が今、

どこを見ているのか。

何を見ればいいのか。

何を見なくていいのか。

そんなことを、

少し意識させてくれる道具でもあります。

Webサイトも同じです。

全部を見せる必要はない。

全部を目立たせる必要もない。

大切なのは、

見る人が迷わないこと。

必要な情報にたどり着けること。

そして、

「次に何をすればいいか」

が自然にわかること。

だから僕は、

Webサイトをつくるとき、

「どうやって目立たせよう」

だけではなく、

「どこに光を当てよう」

と考えたい。

そして、

光を当てない場所も、

ちゃんと決めたい。

それが、

情報を整理するということなのだと思います。

モニターの上に、小さなライトが一つ。

仕事を始める。

必要なものを見る。

必要のないものは、

少し視界の外へ。

そのくらいの環境が、

僕にはちょうどいい。

明るすぎなくていい。

派手じゃなくていい。

ただ、

必要なものが、

ちゃんと見える。

仕事も、

Webも、

たぶんそれくらいがいいんです。

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