便利なツールほど使い方を考える|仕事に合う道具の選び方と情報整理

SI — Structural Intelligence

僕は新しい道具が、けっこう好きです。新しいWebサービス、アプリ、便利な機能、新しい制作ツール。見つけると「これ、何ができるんだろう?」と、つい触ってみたくなります。でも、便利なものを見つけたときほど、少し考えるようにもしています。便利だから使う。それだけで、本当にいいんだろうか。

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道具は、目的ではない

当たり前の話なんですが、仕事をしていると意外と忘れます。ホームページを作るために制作ツールを使う、SNSを発信するためにSNSの機能を使う、画像を作るためにデザインツールを使う、文章を書くために文章を作るツールを使う。どれも間違ってはいません。でも「何を使うか」が先になると、少しおかしくなることがあります。本当は「何をしたいのか」が先のはずで、そのために「この道具を使う」と決める。機能が多いほど、迷うこともあります。最近のツールは本当にいろいろできて、昔なら複数の道具が必要だったことが一つのサービスでできることもある。それ自体はとても便利です。ただ機能が増えると「できること」も増え「できるなら、やったほうがいいのかな?」という気持ちも出てきます。できることと、やったほうがいいことは同じではありません。さらに、やったほうがいいことと、今やるべきことも違います。「できる」ことが増えるほど「やらない」を選ぶことも大事になります。

「便利」の裏側を見る

僕自身、新しいサービスを見るとつい試したくなります。実際に触ってみないと分からないことも多いからです。使ってみて「これは便利だな」と思うこともあるし、逆に「これは今の自分には必要ないな」と分かることもあります。僕はどちらも同じくらい大事だと思っていて、試してみた結果、使わないと決めるのもちゃんとした判断です。便利なものには、だいたい何かしらの条件があります。覚える必要がある、設定が必要、お金がかかる、継続して使う必要がある、別のサービスと連携する必要がある。それでも使う価値があるなら使えばいい。ただ「便利そう」だけで決めない。その便利さを手に入れるために自分は何をすることになるのか、そこまで見ておきたい。小さな事業や個人の仕事では特に大事で、便利なツールを導入した結果、新しい管理画面や投稿方法を覚えたり、複数のサービスを行き来したりと、道具を使うこと自体が仕事になってしまうことがあります。本来は仕事を楽にするためだったのに、もったいない。だから「このツールを使えば何ができるか?」だけではなく「このツールを使うことで、何が楽になるのか?」「その代わりに、何が増えるのか?」を考えます。Webサイトを作るときも、見る人だけではなく更新する「使う人」のことを考えます。作ったときはきれいでも更新が難しかったら続かない。高機能でも使うたびに迷うなら負担になります。逆に少しシンプルでも自分で触れるなら長く使えるかもしれない。「何ができるか」だけでなく「誰が、どのくらいの頻度で、どう使うのか」まで考える。これはWebに限らないと思います。同じ道具でも、ある人にとっては時間を短くする道具、別の人にとっては考えるための道具、また別の人にとっては人に頼むための道具かもしれません。自分の仕事の中で、どこに置くと役に立つのかを考えるほうが面白い。

少し変な言い方ですが、僕は「便利な道具を使うこと」より「便利に使える状態をつくること」のほうが大事だと思っています。どんなに優れた道具でも、目的が曖昧なら迷います。逆にやりたいことが決まっていれば、必要な道具は意外とシンプルだったりします。道具に仕事を合わせるのではなく、仕事に合う道具を選ぶ。それが僕の考え方です。

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