人の話を聞くのが、けっこう好きです。一人でいるのも好きですが、人の話を聞くのも好きです。ちょっと不思議ですね。人見知りなのに、人の話は聞きたい。たぶん、「人とたくさん話したい」というより、「その人のことを知りたい」という気持ちのほうが強いんだと思います。
「何をしている人なのか」だけじゃない
仕事で誰かと話すとき、もちろん仕事の話をします。何をしているのか。何を売っているのか。何を作りたいのか。何に困っているのか。そういう話は大事です。でも、それだけではその人のことは分からないと思っています。どうして、その仕事を始めたのか。何が好きなのか。何を大切にしているのか。どういうときに嬉しいのか。逆に、何が嫌なのか。そういう話を聞いていると、少しずつ「この人はこういう人なんだな」というものが見えてきます。人って、最初に会っただけではなかなか分からないものです。静かな人だと思っていたら、話してみるとすごく面白い。しっかりしている人だと思っていたら、意外と抜けているところがある。そういう「最初の印象との違い」が、けっこう面白い。だから、できるだけ最初の印象だけで人を決めつけないようにしています。人は、話してみないと分からない。そして、話してみても全部は分からないのです。
答えを急がない
面白いのは、本人が最初から「自分はこういう人です」と説明してくれるわけではないことです。何気ない話の中に、その人らしさが出てきます。どんな言葉を選ぶか。何に反応するか。何度も出てくる話は何か。逆に、あまり話したがらないことは何か。そういうところを聞いていると、少しずつ輪郭が見えてきます。もちろん、相手を分析したいわけではありません。ただ「この人って、面白いな」と思いながら聞いている。僕は、人の話を聞いていても、すぐに答えを出したくありません。「なるほど、じゃあこうですね」とすぐまとめてしまうより、もう少し聞いてみる。話している本人が、自分で気づいていないこともあります。話しているうちに「あれ、自分が本当にやりたかったのはこっちかもしれない」となることもある。そういう瞬間を見るのが、僕はけっこう好きです。答えを教えるというより、話しているうちに一緒に見つけていく。人の話には、情報がたくさん入っています。僕は仕事柄、情報を整理することが多いですが、一番情報量が多いのは、やっぱり人なのかもしれません。
ただし、全部を知ろうとはしない
人に関心があるからといって、その人のことを何でも知りたいわけではありません。話したくないこともある。話す必要のないこともある。そこは、その人の領域だと思っています。僕自身も、何でも話したいわけではありません。だから「聞けること」と「聞かないほうがいいこと」はあると思っています。人に関心を持つことと、人の中に入り込みすぎることは、別の話です。
まとめ
人見知りです。一人の時間も好きです。でも、人の話を聞くのは好きです。ちょっと矛盾していますが、たぶん僕にとっては矛盾していません。人とずっと一緒にいたいわけではない。でも、人のことは知りたい。その人が何を考えているのか。どうして今ここにいるのか。何を面白いと思っているのか。これから何をしたいのか。そういう話を聞いていると、「人って面白いな」と思います。そして、たぶん僕がWebや企画や編集を面白いと思っている理由の奥にも、こういう人への関心があるんだと思います。人を知るには、その人の話を聞いてみる。たぶん、それが一番面白い方法です。
