Google検索とAI検索、どちらを使えばいい?
最近は、何かを調べようとしたときに、
「Googleで検索するか、AIに聞くか」
という選択肢が当たり前になってきました。
昔なら、まず検索。
検索窓に言葉を入れて、結果を見て、いくつかのページを開いて、必要な情報を探す。
今は、
「これについて教えて」
とAIに聞けば、ある程度まとまった答えが返ってきます。
便利です。
かなり便利です。
でも、僕は「Google検索とAI検索、どちらが優れているのか」という比較には、あまり意味がないと思っています。
なぜなら、
「調べる」
という一つの言葉の中に、違う仕事がいくつも入っているからです。
何を知りたいのか。
どこまで確かめたいのか。
一次情報を見たいのか。
ざっくり理解したいのか。
比較したいのか。
最新情報が必要なのか。
自分で判断したいのか。
目的によって、使う道具は変わります。
「検索」と「質問」は似ているようで違う
Googleなどの検索エンジンを使うときは、基本的に自分で検索結果を見ます。
検索する。
結果を見る。
ページを開く。
情報を読む。
必要な部分を探す。
複数の情報を比較する。
そして、自分で判断する。
一方、AIに質問すると、
質問する。
AIが情報を整理する。
文章として説明してくれる。
という流れになります。
この違いは大きいです。
検索は、
「情報がどこにあるのか探す」
のが得意。
AIは、
「情報を理解しやすい形に整理する」
のが得意。
もちろん、それぞれに例外はあります。
でも、この違いを意識すると、かなり使いやすくなります。
「とりあえずAIに聞く」は便利だけど
僕も、わからないことをAIに聞くことがあります。
「この言葉の意味は?」
「この仕組みを簡単に説明して」
「この文章は何を言っている?」
こういう質問なら、AIはかなり便利です。
専門用語をかみ砕いてくれる。
複雑な話を順番に整理してくれる。
自分の知識レベルに合わせて説明してもらえる。
検索結果を何ページも読むより早いことがあります。
ただし、ここで注意したいのが、
「AIが説明してくれた」
ことと、
「その情報が正しいと確認できた」
ことは別だということです。
わかりやすい説明だからといって、そのまま事実とは限りません。
AIの答えを「入口」にする
僕はAIの回答を、
「最終回答」
ではなく、
「調べるための入口」
として使うことがあります。
例えば、知らない制度について調べているとします。
まずAIに、
「この制度を初心者向けに説明して」
と聞く。
すると、全体像が見えてくる。
そこで、
「正式名称は何?」
「どの機関が出している?」
「公式情報はどこ?」
と確認する。
そこから公式サイトを見る。
必要なら法律や公的資料を確認する。
こうすると、
AIで全体像をつかむ
↓
検索で一次情報を探す
↓
元の情報を確認する
↓
自分で判断する
という流れになります。
これなら、AIの便利さと検索の強さを両方使えます。
「公式サイトを見たほうがいい情報」がある
特に大事なのが、
「誰が発信した情報なのか」
です。
例えば、
行政の制度。
税金。
補助金。
法律。
料金。
サービスの利用条件。
製品の仕様。
企業の公式発表。
こういうものは、できるだけ元の情報を確認したほうがいい。
AIが、
「こういう制度があります」
と教えてくれたとしても、
「じゃあ公式にはどう書いてある?」
まで見る。
これだけで、かなり安全性が上がります。
AIは説明役。
公式サイトは確認先。
そんな使い分けでもいいと思います。
検索結果の1ページ目が「正解」でもない
一方で、検索エンジンにも注意点があります。
検索結果の上位に出てきたからといって、それが必ずしも自分にとって最適な情報とは限りません。
検索順位は、
「自分にとっての正解ランキング」
ではありません。
検索キーワードによって結果も変わります。
広告もあります。
古い記事が出てくることもあります。
個人の体験談が上位に出てくることもあります。
だから検索でも、
「誰が書いたのか」
「いつの情報なのか」
「何を根拠にしているのか」
を見る必要があります。
AIだけ注意すればいいわけではありません。
検索も同じです。
情報を「見つける力」と「判断する力」
ここで、僕は二つの力を分けて考えています。
一つは、
「情報を見つける力」
もう一つは、
「情報を判断する力」
です。
Google検索は前者に強い。
AIは情報を整理する部分に強い。
でも、最後の判断は人間です。
例えば、
「ホームページを作ったほうがいいですか?」
とAIに聞いたとします。
AIは、
「信頼性向上や情報発信のために、ホームページは有効です」
と説明してくれるでしょう。
確かに一般論としては間違っていません。
でも、
その人に今必要なのか。
SNSだけでも十分なのか。
Googleビジネスプロフィールを先に整えたほうがいいのか。
問い合わせ導線だけ作ればいいのか。
既存サイトを直すほうがいいのか。
これは、その事業の状況を見ないと決まりません。
つまり、
「ホームページが必要か」
という質問そのものが、少し大きすぎる。
本当は、
「今、一番困っていることは何か」
から考える必要があります。
「検索すること」が目的になっていないか
これは、AIが出てきた今だからこそ、改めて考えたいことです。
情報を集めることは簡単になりました。
検索する。
AIに聞く。
SNSを見る。
YouTubeを見る。
ブログを読む。
専門家の意見を見る。
比較サイトを見る。
いくらでも情報があります。
でも、
情報が増えるほど、判断が難しくなることがあります。
10個の記事を読んだ。
20個の動画を見た。
AIにも聞いた。
でも、何をすればいいのかわからない。
これは珍しいことではありません。
なぜなら、
「情報を集めること」
と
「仕事を進めること」
は違うからです。
情報収集には「終わり」を決める
僕は情報を調べるとき、
「何がわかれば終わりなのか」
を決めたほうがいいと思っています。
例えば、
「このサービスを導入するか決めたい」
のであれば、
必要な情報は、
料金。
機能。
自分の環境で使えるか。
契約条件。
解約条件。
導入後の負担。
このくらいかもしれません。
ところが、調べ始めると、
おすすめランキング。
利用者レビュー。
YouTube。
比較記事。
SNSの口コミ。
別のサービス。
と、どんどん広がっていきます。
気づいたら、
「調べること」
が仕事になっている。
これでは本末転倒です。
AIは「調べすぎ」を助長することもある
AIは何度でも質問できます。
「もっと詳しく」
「別の視点で」
「他にもある?」
「初心者向けに」
「専門家向けに」
と聞けば、どんどん答えてくれます。
これは便利です。
でも、終わりがありません。
だから、
「ここまでわかったら決める」
という線を自分で引く必要があります。
AIに質問する能力だけでなく、
「もう十分」
と止める能力も必要になる。
僕は、こっちのほうが意外と難しいと思っています。
「一次情報を見る」という習慣
AIや検索を使うときに、僕が大切にしたいのが一次情報です。
誰かが書いた記事も参考になります。
誰かのレビューも参考になります。
AIの説明も参考になります。
でも、最終的に重要なことなら、できるだけ元の情報を見る。
メーカーならメーカー。
行政なら行政。
サービス提供会社なら公式情報。
制度なら公的な資料。
これを確認する。
もちろん、すべてを一次情報だけで調べる必要はありません。
それでは時間がかかりすぎます。
だから、
AIで理解する。
検索で探す。
公式で確認する。
必要なら専門家に相談する。
というように、役割を分ける。
これも一つの「情報整理」だと思います。
AI検索時代は、Webサイトの役割も変わる
ここはWebを仕事にしている僕として、かなり面白いところです。
これからは、
「検索結果で上位に出ればいい」
だけではなく、
「AIや人が、その情報を理解できる状態になっているか」
も重要になっていくと思います。
会社名。
事業内容。
サービス内容。
所在地。
営業時間。
連絡先。
料金。
実績。
特徴。
よくある質問。
こうした基本情報が整理されている。
ページ同士の関係がわかる。
情報が古くなっていない。
誰が運営しているのかわかる。
公式情報として確認できる。
こういうWebサイトは、人間にもAIにも扱いやすい。
逆に、
「なんとなくおしゃれ」
だけでは、情報として扱いにくいことがあります。
Webサイトは、見た目だけのものではありません。
情報の住所でもあります。
AI時代だから、Webサイトがいらなくなる?
「AIに聞けばいいなら、ホームページはいらないのでは?」
という考え方もあります。
僕は、そう単純ではないと思っています。
むしろ、
「公式情報がどこにあるのか」
が、より重要になる可能性があります。
AIが何かを説明するときにも、世の中には元になる情報があります。
会社の公式サイト。
商品ページ。
公的資料。
プレスリリース。
公式SNS。
そうした情報が整理されていれば、確認しやすい。
だから、Webサイトの役割がなくなるというより、
「ただ存在しているだけのWebサイト」
では意味が薄くなっていく。
そんな変化だと思っています。
「検索かAIか」ではなく「役割で使い分ける」
僕なら、こんなふうに考えます。
ざっくり理解したい。
→ AI
考えを整理したい。
→ AI
複数の視点が欲しい。
→ AI
具体的なページを探したい。
→ 検索
公式情報を確認したい。
→ 検索
最新情報を確認したい。
→ 公式サイト・公式発表などを確認
複数の情報を比較したい。
→ 検索+AI
最終的に決めたい。
→ 自分
もちろん、これは絶対的なルールではありません。
でも、
「どちらが優れているか」
ではなく、
「今やっている仕事には、どの道具が向いているか」
と考えるだけで、かなりシンプルになります。
道具を競争させなくてもいい
GoogleとAI。
検索とSNS。
WebサイトとInstagram。
紙とデジタル。
こういうものは、つい、
「どっちが勝つのか」
という話になりがちです。
でも、仕事では別に競争させる必要はありません。
それぞれ役割が違うからです。
紙で考える。
AIで整理する。
検索で確認する。
Webサイトに正式な情報を置く。
SNSで知らせる。
必要なら人に相談する。
こうやって組み合わせればいい。
一つの道具に全部やらせようとしない。
これは「おまつの道具箱」で書いてきたこととも、つながっています。
情報が多い時代に必要なのは、検索力だけではない
昔は、
「検索できる人」
が強かった。
知らないことを検索して、必要な情報を見つけられる。
それだけでも大きな能力でした。
今は、AIがかなり手伝ってくれます。
だからこれからは、
「何を調べるべきか」
「どこまで調べれば十分か」
「どの情報を信じるか」
「どこを一次情報で確認するか」
「最後に何を決めるか」
という能力が、さらに重要になるのではないかと思います。
情報を見つけるだけではなく、
情報を扱う。
情報を整理する。
情報を捨てる。
そして、決める。
これも仕事の一部です。
便利になったからこそ、「調べない」という選択もある
最後に、少し逆のことを言います。
何かを始める前に、必ず大量に調べる必要はありません。
小さなことなら、まずやってみる。
実際に触ってみる。
困ったところだけ調べる。
そのほうが早いこともあります。
調べることにもコストがあります。
時間がかかる。
情報が増える。
比較対象が増える。
迷いも増える。
だから、
「調べれば調べるほど良い」
とは限りません。
必要なところまで調べたら、決める。
そして、やってみる。
その結果、わからないことが出たら、また調べる。
このくらいでも十分です。
GoogleかAIか。その前に考えること
Googleを使うか。
AIを使うか。
どちらを使えばいいのか。
迷ったら、まずこう考えてみる。
「僕はいま、何を知りたいんだろう?」
そして、
「知ったあと、何をするんだろう?」
ここまで考える。
すると、使う道具が見えてきます。
情報を集めるために検索する。
理解するためにAIに聞く。
確認するために公式情報を見る。
そして、決める。
道具は、そのために使う。
検索することも、AIに質問することも、目的ではありません。
その先にある、
「次に何をするのか」
まで見えていれば、情報に振り回されにくくなります。
便利な道具が増えた今だからこそ、
「何を使うか」
より、
「何のために使うか」
を考えていたい。
僕は、そんなふうにWebツールやAIと付き合っていきたいと思っています。