制作会社に相談し、提案書と見積もりが届いた。ところが見積書を開くと、「ホームページ制作 一式」「ディレクション 一式」「CMS構築 一式」と並び、金額は書いてあるのに、その金額が何に対するものなのか分からない。「SEO対策」「スマートフォン対応」といった言葉も多く、専門用語が増えるほど「プロが言うなら必要なのかな」となってしまいます。見積もりの妥当性は、金額だけでは判断できません。
最初に「総額」を見ない
見積書でつい目が行くのは「合計80万円」のような一番大きな数字です。でも、その数字だけでは何も判断できません。企画・構成、ページ設計、文章作成、写真撮影、デザイン、コーディング、CMS構築、問い合わせフォーム、SEO・計測設定、公開作業、公開後の保守。このうち、どこまで含まれているかで、同じ80万円でも意味はまったく変わります。
「一式」は悪くない。中身を聞けばいい
「ホームページ制作 一式 50万円」と書いてあっても、それ自体が怪しいわけではありません。問題は中身が見えないことです。5ページ制作・スマホ対応・フォーム・基本SEO・公開作業まで含む「一式」と、デザインと実装のみで文章・写真・構成は依頼者が用意する「一式」では、仕事の範囲が全然違います。「一式をなくしてください」ではなく、「一式の中身を教えてください」と聞けばいいのです。
見積もりを受けたら確認したい7つの項目
1. 何ページ作るのか
2. 誰が文章を作るのか
3. 誰が写真を用意するのか(撮影費は含まれるか)
4. 何を作ってくれるのか(企画・構成・デザイン・フォームなどの作業範囲)
5. 修正は何回できるのか
6. 公開後はいくらかかるのか(保守・サーバー・ドメイン・更新・サポート)
7. 含まれていないものは何か
特に最後の項目が重要です。見積書に書かれていないことが、無料とは限りません。「この金額に含まれていない作業は何ですか?」という質問はかなり使えます。
提案書は「自分の事業を理解しているか」で見る
提案書は、デザインが好きかどうかだけで判断しないほうがいいと思います。見るべきは、自分の事業を正しく理解しているか、誰に届けるサイトなのか書かれているか、現在の問題を把握しているか、なぜこの構成なのか説明があるか、公開後の運用まで考えられているか、です。「なぜ、この構成を提案したのですか?」と聞くと、その会社が「作ること」だけを見ているのか、「事業の目的」まで見ているのかが分かりやすくなります。
「SEO対策込み」「スマホ対応」も、作業内容に翻訳してもらう
「SEO対策 一式」とあれば、「具体的に、何をするSEOですか?」と聞いてみます。見出しの整理なのか、キーワード調査や記事制作まで含むのか、公開後の改善まで行うのかで、内容は大きく変わります。「スマホ対応」も、パソコン版を縮小するだけなのか、スマートフォン用にレイアウトやフォームまで設計するのかを確認します。複数社を比べるときは金額を横に並べず、企画・構成、原稿作成、写真撮影、SEO設計、公開後サポートといった項目で表を作り、範囲をそろえて見ます。公開後の費用や、契約終了時にドメインやサイトデータをどう扱えるかも、最初に確認しておくと安心です。
まとめ
見積もりを見るときの順番は、「何をするのか→誰がするのか→何が含まれるのか→何が含まれないのか→公開後はいくらかかるのか→それが自分の事業に必要なのか」です。見積書は金額を見る書類ではなく、「何にお金を払うのか」を確認する書類。分からない項目は分かる言葉に置き換えてもらい、分からないまま契約しないこと。判断に迷うときは、見積書だけでなく現在のホームページや提案書、今後やりたいことまで合わせて第三者に見てもらうのも一つの方法です。
