Web整理ガイドでは、誰に伝えるのか、何に困っているのか、何を見せるのか、どこで伝えるのか、どう運用するのか、誰かに頼むとき何を伝えればいいのかを書いてきました。ここまで読んで「じゃあ、完璧なWebサイトを作らなければいけないのか」と思わなくても大丈夫です。小さな事業のWebは、最初から完成させるものではなく、仕事と一緒に育てていくもの。僕はそんなふうに考えています。
最初から全部なくてもいい
小さな事業では、最初から大量の情報を用意するのはなかなか大変です。写真も少ない、実績もまだ少ない、お客さんの声も少ない、何を書けばいいかもよく分からない。だからといって、Webを始められないわけではありません。今ある情報を整理して、今できる範囲から始める。そして仕事をしていく中で情報を増やしていけばいいのです。
日々の仕事が、Webの材料になる
新しい商品を作った、イベントに出た、お客さんから質問された、新しいサービスを始めた、仕事のやり方を変えた。こうしたことは、そのままWebの材料になります。写真を一枚残す、内容を一行メモする、SNSに記録する、ホームページの情報を更新する。特別なコンテンツを毎回考えなくても、普段の仕事そのものが情報になっていきます。
増やすだけではなく、直す
Webを育てるというと、新しい記事や写真をどんどん追加することを想像するかもしれません。でも、古くなった情報を直すことも同じくらい大切です。営業時間が変わった、料金が変わった、商品が終了した、予約方法が変わった、SNSのアカウントが変わった。新しい情報を足すだけでなく、古い情報を片付ける。これもWeb整理の大事な仕事です。
また、すべての情報をすべての場所に同じように載せる必要はありません。Webサイトには事業内容や商品、営業時間、料金、予約方法など、SNSには日々の活動や新商品、イベントのお知らせ、制作の様子など。それぞれの役割を考えておけば、発信するたびに「これはどこに載せればいい?」と悩むことも少し減ります。そして、ときどき初めて見る人の目で見てみること。「結局、何をしている人?」「いくらなの?」「どこにあるの?」「どうやって予約するの?」「自分にも関係ある?」そんな目線で自分のWebを見ると、意外と見つかることがあります。
小さな改善を積み重ねる
Webというと大きなリニューアルを考えがちですが、小さな事業なら毎回大きなお金や時間をかける必要はありません。ページの文章を一行直す、写真を一枚追加する、古い情報を削除する、ボタンの案内を分かりやすくする、よく聞かれる質問を追加する。一つひとつはとても小さなことでも、積み重なっていきます。自分でできないところは誰かに頼めばよく、自分がWebの専門家になる必要はありません。大事なのは、どこまで自分でやって、どこから人に頼むのかを決められることです。事業が変わればWebも変わっていい。最初に作ったWebサイトは「完成形」ではなく、その時点での事業の姿を記録したものくらいに考えてもいいと思います。
まとめ
僕が「Web整理」と呼んでいるのは、Webだけをきれいにすることではありません。その人が何をしているのか、誰に届けたいのか、何を伝えたいのか、何が足りないのか、何をやめたほうがいいのか、何なら自分でできるのか、どこから誰かに頼めばいいのか。そういうことを一つずつ整理して、必要なものをWebやSNSなどの道具に落としていくことです。考える→整理する→作る→使う→見直す→直す→また使う。この繰り返しが、Webを育てるということだと思います。毎日投稿しなくてもいい、何十ページも作らなくてもいい、すべてのSNSをやらなくてもいい。自分の仕事に必要なものを考えて、今できることから整える。それくらいでも、ちゃんとWebは育っていきます。
