2026年版|情報は、あっても見てもらえない。「目に留まる」を情報設計から考える

「ちゃんと書いてあるのに、見てもらえない。」

WebサイトやSNSを運営していると、そんなことがあります。

営業時間も書いてある。

サービス内容も書いてある。

料金も載せている。

SNSでも何度も告知している。

それなのに、

「知らなかった」
「そんなサービスがあるとは思わなかった」
「どこに書いてありますか?」

と言われる。

こういうとき、つい、

「もっと発信しなきゃ」

と考えてしまいます。

投稿の回数を増やす。

広告を出す。

文章を長くする。

画像を工夫する。

新しいSNSを始める。

もちろん、それで解決する場合もあります。

でも、その前に考えたいことがあります。

情報は、

「存在していること」と「見てもらえること」が違う。

そして、

「見てもらえること」と「理解されること」も違います。

2026年の今、この違いは以前より大きくなっているように感じます。

目次

情報は「ある」だけでは届かない

たとえば、お店のWebサイトに営業時間が書いてあるとします。

「月曜日は定休日」

と書いてある。

だから、

「ちゃんと情報を載せています」

と言えます。

でも、お客様がGoogleで検索したときに、その情報にたどり着けなかったらどうでしょう。

SNSのプロフィールを見てもわからない。

Googleマップの情報が古い。

投稿の中に埋もれている。

スマートフォンで見たとき、どこに書いてあるのかわからない。

これでは、情報は「ある」のに、必要な人に届いていません。

情報発信では、

「何を書くか」

だけではなく、

「どこに置くか」

「いつ見えるか」

「どうすれば見つかるか」

まで考える必要があります。

これは、文章の問題というより、情報設計の問題です。

人は、すべての情報を見ているわけではない

私たちは、毎日ものすごい量の情報に触れています。

SNSを開けば投稿が流れてくる。

検索すれば大量の結果が出てくる。

動画もおすすめされる。

ニュースも届く。

メールも来る。

AIに質問すれば、複数の情報をまとめて答えてくれる。

そのすべてを読むことはできません。

だから人は、自分に関係がありそうなものを探し、気になったものを見て、その中から必要なものを選びます。

つまり、

「情報を発信した」

だけでは、まだ入口に立っただけです。

その情報が、

「これは自分に関係がある」

と認識される必要があります。

「目に留まる」は、派手にすることではない

「目に留まる」と聞くと、

派手なデザイン。

大きな文字。

強いキャッチコピー。

目立つ色。

インパクトのある動画。

そんなものを想像するかもしれません。

もちろん、視覚的な工夫は大切です。

でも、本当に必要なのは、必ずしも「目立つこと」ではありません。

むしろ、

「必要な人が、必要な情報だと気づけること」

のほうが重要です。

たとえば、

「営業時間のお知らせ」

より、

「初めてご来店の方へ|営業時間・定休日はこちら」

のほうが、初めて訪れる人には意味が明確です。

「サービスについて」

より、

「○○でお困りの方へ」

のほうが、自分との関係を感じる人もいるでしょう。

これは、言葉を派手にしたわけではありません。

情報の意味を、受け手側からわかりやすくしただけです。

「誰に伝えるか」は、ここでも効いてくる

以前の記事で、

「誰に伝えるか」

について書きました。

今回の話も、そこにつながっています。

たとえば、

「当店では○○というサービスを提供しています」

という情報。

これだけでは、誰に必要なのかがわかりません。

一方、

「初めて○○を利用する方へ」

「○○について相談したい方へ」

「旭川で○○を探している方へ」

という入口があれば、自分に関係があるか判断しやすくなります。

「誰に伝えるか」を整理すると、

何を見せるかも変わる。

そして、何を見せるかが変わると、

どこに置くかも変わってくる。

だから、情報設計では、

誰に

何を

どこで

どんな順番で

どう理解してもらうか

を考えていきます。

情報の「順番」も、目に留まるかどうかを左右する

同じ情報でも、順番が変わるだけで受け取り方が変わります。

たとえば、新しいサービスを紹介するとします。

いきなり、

「新サービスを開始しました!」

と書く。

これも間違いではありません。

でも、知らない人には、

「何のサービス?」

となるかもしれません。

そこで、

「こんなことで困っていませんか?」

「こんな方法があります」

「このサービスでできます」

「料金はこちら」

「利用の流れはこちら」

という順番にすると、理解しやすくなる場合があります。

情報を増やしたのではありません。

順番を整理しただけです。

「伝える」というのは、情報を全部並べることではなく、

「相手が理解しやすい順番にすること」

でもあります。

SNSでは「流れていく」ことを前提にする

SNSは、Webサイトとは性格が違います。

Webサイトは、必要な情報を探しに来てもらう場所として設計できます。

一方、SNSでは情報が次々と流れていきます。

昨日の投稿も、先月の投稿も、同じように流れていく。

だからSNSでは、

「一度投稿したから伝わった」

とは限りません。

同じテーマを別の角度から何度も伝えることにも意味があります。

「また同じことを書いている」

と感じるのは、発信者側だからです。

見る側は、毎回同じ人ではありません。

今日初めて見た人もいる。

たまたま検索から来た人もいる。

以前見たけれど忘れている人もいる。

だから、

「繰り返すこと」と「くどいこと」は同じではありません。

必要な情報が必要な人に届くように、形を変えて繰り返す。

これも情報設計の一部です。

Webサイトは「情報の倉庫」ではない

Webサイトを作ると、

「あれも載せよう」

「これも載せよう」

と情報が増えていきます。

実績。

会社概要。

サービス。

スタッフ紹介。

ブログ。

ニュース。

FAQ。

料金。

アクセス。

お問い合わせ。

もちろん、どれも大切です。

でも、情報が増えれば増えるほど、探しにくくなることがあります。

だから、

「何を載せるか」

だけでなく、

「何を最初に見せるか」

「何をまとめるか」

「何を別のページにするか」

を考える。

Webサイトは情報の倉庫ではなく、

「必要な人が必要な情報にたどり着くための道」

として考えると、見え方が変わります。

2026年は「検索する人」だけを考えなくていい

ここ数年で、情報を探す方法も変わってきました。

検索エンジンでキーワードを入力する。

SNSで探す。

地図を見る。

口コミを見る。

動画を見る。

そして、AIに質問する。

これからは、

「自分のWebサイトを見てもらう」

だけを考えて情報を作るのではなく、

「どこから情報を探されても、内容が理解できる」

状態をつくることが大切になっていくと思います。

たとえば、

会社名。

サービス名。

所在地。

営業時間。

料金。

特徴。

対象となる人。

利用方法。

問い合わせ先。

こうした基本情報が整理されていれば、Webサイトだけでなく、検索や地図、SNS、AIなど、さまざまな入口から情報につながりやすくなります。

だから2026年の情報設計では、

「どのSNSをやるか」

だけではなく、

「情報そのものが、どうつながっているか」

を見る必要があります。

「見てもらえない」を、発信量だけの問題にしない

情報が見てもらえないとき、

「もっと投稿しよう」

と考えるのは簡単です。

でも、投稿数を増やす前に、

「そもそも、どこで迷っているんだろう?」

と考えてみる。

検索しても見つからないのか。

見つけたけれど意味がわからないのか。

意味はわかるけれど、自分に必要だと思わないのか。

必要だと思ったけれど、不安が残るのか。

問い合わせ先がわからないのか。

いろいろな可能性があります。

ここを分けて考えると、対策も変わります。

見つからないなら、入口を整理する。

わからないなら、言葉を整理する。

多すぎるなら、情報の順番を整理する。

不安なら、判断材料を追加する。

行動できないなら、次のステップを整理する。

つまり、

「発信を増やす」

以外にもできることはたくさんあります。

「目に留まる」より、その先を見る

私は、「目に留まること」自体を目的にしすぎないほうがいいと思っています。

目に留まる。

見てもらう。

意味がわかる。

自分に関係があると感じる。

必要な情報を探す。

不安が減る。

判断する。

必要なら行動する。

この流れのどこに問題があるのか。

そこを考えるほうが、単純に「もっと目立たせよう」とするより、長く使える仕組みになります。

情報発信は、広告のように一瞬だけ注目を集めることだけが仕事ではありません。

人が迷わず判断できるようにすることも、情報発信の役割です。

小さな事業では「目立つ」より「わかる」が武器になる

大きな企業と同じように広告費を使うことが難しい。

毎日SNSを更新する時間もない。

動画を大量につくることもできない。

そんな小さな事業だからこそ、

「必要な人に、必要なことが、ちゃんとわかる」

状態をつくることには意味があります。

たとえば、

誰がやっているのか。

何をしているのか。

どんな人に向いているのか。

いくらなのか。

どこにあるのか。

どう利用するのか。

何ができて、何ができないのか。

こうした情報が整理されているだけでも、

「ここなら相談してみようかな」

と思える人はいます。

派手ではないかもしれません。

でも、信頼はこうした小さな情報の積み重ねから生まれることがあります。

情報を増やす前に、「見える場所」をつくる

情報発信について考えていると、

「何を投稿しよう?」

という悩みが出てきます。

でも、その前に、

「今ある情報は、ちゃんと見える状態だろうか?」

と考えてみる。

ホームページにある。

SNSにもある。

Googleにもある。

チラシにもある。

でも、それぞれがバラバラになっている。

そんなこともあります。

情報を増やすことより、

今ある情報を整理して、つなぎ直す。

必要な人が、必要なタイミングで、必要な情報にたどり着けるようにする。

それだけでも、WebやSNSの役割は変わります。

松井構造室が考えていること

松井構造室では、

「ホームページを作ります」

だけで終わらせたくないと思っています。

もちろん、必要ならWebサイトも作ります。

SNSも考えます。

WebツールやAIも使います。

でも、その前に、

「誰に届いてほしいのか」

「何を知ってほしいのか」

「どこで出会うのか」

「どこで迷うのか」

「その先に何があるのか」

を整理する。

WebもSNSもAIも、

それ自体が目的ではありません。

人や活動が、必要な人と出会い、理解され、次の一歩につながるための道具です。

だから私は、

「情報を増やす」

よりも、

「情報が届く状態をつくる」

ことを大切にしています。

情報は、そこにあるだけでは届きません。

見つけてもらう。

気づいてもらう。

意味を理解してもらう。

自分に関係があると判断してもらう。

必要なら、次の行動につながる。

その一つひとつを整理していく。

「ちゃんと発信しているのに、なぜか伝わらない」

そんなときは、発信量を増やす前に、

一度、自分たちの情報を「初めて見る人」の目で見てみる。

すると、

「情報が足りない」のではなく、

「情報が見える形になっていなかった」

ということに気づくかもしれません。

増やす前に、整理する。

今回も、そこから考えてみたいと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次