SNSとホームページの使い分け方|小さな事業者の集客導線を整理

Instagramを更新している。Facebookにも投稿している。ホームページも、ちゃんと持っている。それなのに、問い合わせは増えない。小さな事業を営んでいると、こんな悩みにぶつかることがあります。

すると、次に考えるのはこのあたりです。もっとSNSを更新したほうがいいのか。フォロワーを増やさなければいけないのか。広告を出したほうがいいのか。ホームページを作り直したほうがいいのか。もちろん、それらが必要なケースもあります。ただ、その前に一度、確認しておきたいことがあります。SNSとホームページは、同じ仕事をするための道具ではありません。それぞれの役割が曖昧なまま運用していると、発信を頑張っているのに、次の行動につながらない状態が生まれます。

目次

SNSの役割は「知ってもらうこと」

SNSの大きな役割は、まだ自分のことを知らない人との接点をつくることです。今日のお店の様子、新商品の紹介、仕事の裏側や制作過程、イベントへの出店情報、日々の気づきや考え方、お客さんとのやり取り。こうした発信は、商品やサービスの存在を知ってもらったり、事業を営む人の人柄を感じてもらったりするきっかけになります。

特に小さなお店や個人事業では、商品そのものだけでなく、作り手の考え方やお店の雰囲気が、選ばれる理由になることもあります。一方で、SNSの投稿は次々と流れていきます。先週紹介した商品も、数日前に告知したイベントも、時間が経てば過去の投稿になり、新しく知った人が必要な情報を探しにくいこともあります。だからこそ、SNSだけですべてを説明しようとしなくてもいいのです。

ホームページの役割は「詳しく知って、判断してもらうこと」

では、ホームページは何をする場所なのでしょうか。私は、ホームページを「興味を持った人が、安心して判断するための場所」と考えています。

たとえば、SNSで気になるお店を見つけたとします。次に知りたくなるのは、何をしているお店なのか、どんな商品やサービスがあるのか、料金はいくらなのか、どこにあるのか、どうやって利用するのか、どんな人が運営しているのか、どうすれば問い合わせや予約ができるのか、といったことです。こうした情報を整理して、必要なときに確認できるようにするのが、ホームページの大切な役割です。

もちろん、SNSだけで必要な情報を十分に伝えられる事業もあります。ホームページがあれば必ず売れる、という話でもありません。大切なのは、ホームページを持つこと自体ではなく、訪れた人が知りたい情報にたどり着けることです。

SNSからホームページへ。つながりをつくる

関係を整理すると、流れは3段階です。SNSで知る。ホームページで理解する。そして、問い合わせ・予約・来店・購入といった行動をする。もちろん、全員がこの順番で動くわけではありません。Google検索からホームページに直接来る人もいれば、知人からの紹介で問い合わせる人もいます。それでも、複数の接点がある場合には、それぞれの情報がつながっているかを確認する価値があります。

たとえば、SNSで商品を紹介しているのに、プロフィールからホームページへ移動できない。ホームページを見つけても、紹介されていた商品がどこに載っているのかわからない。サービスの内容はわかったけれど、料金や問い合わせ方法が見当たらない。こうした小さな行き止まりがあると、興味を持った人が、その先へ進みにくくなります。発信の内容を増やす前に、今ある情報の間に道ができているかを見直してみましょう。

SNSとホームページで、同じ文章を繰り返さなくてもいい

よくあるのが、SNSにもホームページにも、ほぼ同じ情報を載せている状態です。情報を一致させることは大切ですが、すべての場所で同じ文章を使う必要はありません。

たとえば、新しい商品を発売した場合。SNSで伝えるのは、「新商品ができました!」という知らせ、写真、制作の背景、使ってほしい場面です。ホームページで伝えるのは、商品の詳しい説明、価格、サイズ、使い方、購入方法、注意事項です。同じ商品を紹介していても、伝える役割が違います。このように分担すれば、SNSの投稿を見た人が、さらに詳しい情報を知りたいときに迷わず進めます。すべてを何度も書き直すのではなく、必要な情報を、それぞれの場所に置いておく。小さな事業では、こうした整理が日々の運用負担を軽くすることにもつながります。

道具を増やす前に、道筋を考える

Webの相談を考えるとき、ホームページを新しくする、SNSを増やす、広告を始めるといった「道具」の話になりがちです。けれど、本当に先に考えたいのは、その道具を使って何を実現したいのか、ということです。知ってもらいたいのか。サービスの内容を理解してもらいたいのか。予約を増やしたいのか。商品を購入してもらいたいのか。リピーターとの関係を深めたいのか。目的によって、必要な情報も、使う場所も、改善するポイントも変わります。

確認の材料として、SNS側では、プロフィールを見れば何をしている人・お店なのかわかるか、誰に向けた商品やサービスなのかが伝わるか、ホームページや予約先へのリンクがあるか、投稿を見た人が次に何をすればよいかわかるか。ホームページ側では、何を提供しているのか最初に見てわかるか、商品・サービスの内容や料金を確認できるか、SNSで紹介した内容の詳細が見つかるか、問い合わせ・予約・購入方法がわかりやすいか、スマートフォンでも読みやすいか、営業時間や連絡先など重要な情報が古くなっていないかを確認してみてください。

まとめ|SNSとホームページは、つながってこそ活きる

SNSは、知ってもらい、興味を持ってもらう接点です。ホームページは、詳しい情報を伝え、判断を助ける場所です。それぞれの役割を分けると、発信する情報を整理しやすくなります。プロフィールから詳細情報へ、詳細情報から問い合わせへ、道筋をつくる。そして、新しいツールを増やす前に、今ある情報のつながりを確認する。

まずは、自分のSNSプロフィールを開いてみてください。初めて自分のことを知った人が、次に何をすればいいのか。その答えが、迷わず見つかる状態になっていますか。そんな小さな確認から、Webの整理を始めてみてはいかがでしょうか。

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