トーン・オブ・ボイスとは?ブランドの「声」をつくる言葉の選び方

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同じ「初めての方もお気軽に」という意味でも、「初めての方も安心してご利用いただけます」「はじめての方も、どうぞお気軽に」「初めてでも大丈夫。分からないことはお気軽にどうぞ」では、受ける印象が少しずつ違います。この「どんな声で伝えるか」を考えるのが、トーン・オブ・ボイスです。

目次

「何を言うか」と「どう言うか」は違う

トーン・オブ・ボイス(Tone of Voice)とは、そのブランドらしい言葉の使い方や話し方を考えることです。ブランドメッセージが「何を伝えるか」だとすれば、トーン・オブ・ボイスは「どう伝えるか」にあたります。伝えている価値は近くても、言葉の選び方、文章の長さ、言い切り方、距離感によって印象はかなり変わります。

そして対象は、ブログやSNSの文章だけではありません。Webサイト、プロフィール、商品説明、サービス紹介、問い合わせへの返信、予約確認のメッセージ、FAQ、広告、店頭で使う言葉。あらゆる接点の言葉が、ブランドの印象につながります。Webサイトでは落ち着いた雰囲気なのにSNSでは強い煽り文句、プロフィールは親しみやすいのに返信は妙に事務的。こうなると「この店らしさ」が分かりにくくなります。

ただし、一貫していることと、全部同じにすることは違います。Webサイトでは丁寧に説明し、SNSでは少しくだける。場面によって温度を変えても、「このブランドらしい感じ」が残っていることが大切です。

声を決める5つの要素

1. 丁寧さ。「です・ます」か、くだけた表現か、フォーマルか。お客さんとの距離感に関係します。
2. 親しみやすさ。友達のような雰囲気か、落ち着いた専門家か。親しみやすさはタメ口ではなく、専門用語をかみ砕くことでもつくれます。
3. 専門性。専門用語を使うか、使うなら説明するのか、一般的な言葉に置き換えるのか。
4. 文章のリズム。短い文章を重ねるか、長めに説明するか、問いかけや箇条書きをどう使うか。
5. 感情の強さ。「絶対におすすめ」と言い切るのか、「こういう方には合うかもしれません」と余白を残すのか。

小さな事業なら、簡単なルールで十分

大げさなガイドラインは要りません。たとえば、「専門用語は使うなら一度説明する」「必要以上に煽らない」「『絶対』『必ず』などの断定を多用しない」「お客さんを置いていかない文章にする」「SNSでもWebサイトでも基本的な距離感を変えない」。これだけでも文章の印象はかなり安定します。

考えるときのヒントは、「もしこのブランドが一人の人だったら、どんな話し方をするだろう?」と想像することです。落ち着いている人、話をよく聞いてくれる人、静かだけれど言うことははっきりしている人。そんな人物像があると、言葉の選び方が見えやすくなります。

まとめ

トーン・オブ・ボイスは、文章をおしゃれにするためのテクニックではありません。「このブランドは、こういう考え方で人と接している」ということを、言葉の使い方からも感じてもらうためのものです。「何を言うか」だけではなく「どういう声で言うか」。そこまで考えると、ブランドは少しずつ「情報」から「印象」へ変わっていきます。

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