最近の僕は、「何を作るか」よりも「何を動かしたいんだろう?」と考えることが増えました。Webサイトを作ること自体が目的ではなく、その先にある仕事や活動まで見ていきたい。作ることは、目的ではなく、何かを動かすための手段かもしれないのです。
ホームページの先に、何が起きたらいいのか
「ホームページを作りたい」と相談されたとします。もちろん、ホームページを作ればいい。でも、その前に少し考えます。そのホームページを見た人に、何をしてほしいんだろう? お店を知ってほしいのか、商品を見てほしいのか、問い合わせてほしいのか、来店してほしいのか、予約してほしいのか、まずは覚えてほしいのか。ここが違えば、作るものも変わってきます。同じ「ホームページ」でも、目的が違えば構成も違う。だから僕は「何ページ作りますか?」より先に、「その先で、何が起きたらいいですか?」と考えたいと思っています。
「動く」は、大げさな話ではない
「何を動かしたいか」というと、なんだか大きな話に聞こえるかもしれません。でも僕が言っているのは、そんなに難しいことではありません。誰かが店を知る、商品に興味を持つ、ページをもう一つ見る、SNSをフォローする、問い合わせる、お店に行ってみる、商品を買ってみる、誰かに紹介する。そういう小さな動きも、僕にとっては「動く」です。そして「誰かが動く」だけではなく、仕事をしている本人の動きもあります。問い合わせへの返信が楽になる、毎回同じ説明をしなくてよくなる、商品情報を整理して自分でも分かりやすくなる、SNSに何を投稿するか迷いにくくなる。そういう変化も、ちゃんと「動き」だと思っています。
「作ったけど、動かない」は、けっこうある
Webサイトを作る。きれいになる。情報もたくさん入っている。でも、誰にも見られない。見られても、次に何をすればいいのか分からない。問い合わせが来ても、その後の対応が決まっていない。あるいは、作った本人が更新できなくなってしまう。こういうことがあります。もちろん、すべての原因がWebサイトにあるとは限りません。商品やサービスの内容、価格、認知、お客さんとの関係、時間や人手。いろいろな条件があるからこそ、Webだけを切り取って考えないほうがいい。面白いのは、最初に考えていたものと最後に作るものが変わることがあるところです。最初は「ホームページを作りたい」だったのに、話してみたらまず商品情報を整理することになった、SNSの使い方を決めることになった、既存のページを直すだけで済んだ。だから、最初から「これを作る」と決めすぎず、まず目的を見て、そのあとで手段を選ぶほうがいいと思っています。
まとめ
動かしたいものは、人によって違います。新しいお客さんに来てほしい人、今のお客さんとの関係を大事にしたい人、商品をもっと知ってほしい人、自分の活動を記録として残したい人、仕事を増やしたい人、むしろ仕事を少し整理して減らしたい人。だから「Webならこうする」だけでは足りません。最初から大きなものを作る必要もなく、まず一つページを直してみる、商品情報を整理してみる、SNSのプロフィールを見直してみる、問い合わせの流れを一つ変えてみる。それで何が変わったのかを見る。小さく動かすのも、ちゃんと仕事です。僕が見たいのは「完成」だけではなく、実際に使われているか、見る人は迷っていないか、最初に考えた目的に少しでも近づいているか。作る、使う、動く、見る、また考える。この繰り返しが、僕のやりたい仕事なのだと思います。
