モンブランのボールペンを使う理由。書く道具は、言葉の重さを変える

モンブランのボールペンを使う理由。書く道具は、言葉の重さを変える

ペンが好きです。

仕事でパソコンを使う時間の方が圧倒的に長いのに、

なぜか、

「書くための道具」は気になります。

ボールペン。

万年筆。

シャープペンシル。

ノート。

メモ帳。

紙。

文房具店に行くと、

必要以上に見てしまいます。

その中でも、

長く使っているものがあります。

モンブランのボールペンです。

高価な筆記具なので、

「そんなもの必要?」

と思う人もいると思います。

正直、

文字を書くという機能だけなら、

もっと安いペンで十分です。

では、

なぜ使うのか。

僕の場合、

「書く」という行為そのものを、

少し大切にしたいからです。

目次

ボールペンに性能だけを求めるなら

ボールペンに必要なことを考えてみます。

書ける。

インクが出る。

かすれない。

持ちやすい。

壊れにくい。

これだけなら、

かなり安いものでも満たせます。

コンビニでも、

文房具店でも、

優秀なボールペンはたくさんあります。

だから、

モンブランでなければ書けない文章があるわけではありません。

このペンだから、

頭が良くなるわけでもありません。

仕事が急にできるようになるわけでもありません。

それでも、

使いたくなる。

この「それでも」が、

道具の面白いところだと思っています。

道具には「気持ち」を動かす力がある

お気に入りのペンを持つと、

少しだけ、

「ちゃんと書こう」

という気持ちになります。

大げさな話ではありません。

メモを取る。

予定を書く。

アイデアを書く。

電話番号を書く。

ちょっとした言葉を書く。

そういう何気ない行為が、

少し丁寧になる。

僕にとっては、

それだけでも十分な価値があります。

良い道具は、行動のきっかけになる

例えば、

新しいノートを買ったとします。

最初のページは、

少し緊張します。

何を書こうか。

きれいに使おうか。

最初から失敗したくない。

でも、

一度書き始めると、

だんだん気にならなくなります。

道具には、

こういう「始めるきっかけ」を作る力があります。

ペンを手に取る。

紙を開く。

一行書く。

そこから、

考え始める。

僕は、

この感覚が好きです。

パソコンでは、すぐに完成形を求めてしまう

パソコンで文章を書くと、

すぐにきれいにできます。

誤字を直す。

文章を移動する。

コピーする。

削除する。

書き直す。

検索する。

AIに整理してもらう。

非常に便利です。

でも、

その便利さが、

考えることを急がせる場合があります。

「きれいな文章にしなければ」

「ちゃんとした文章にしなければ」

と、

最初から完成形を意識してしまう。

紙に書くと、

少し違います。

途中でもいい。

汚くてもいい。

単語だけでもいい。

矢印でもいい。

後から書き直せばいい。

だから、

考える途中を残せます。

書いた言葉は、頭の中の言葉とは違う

頭の中では、

「なんとなく分かっている」

ことがあります。

でも、

実際に書いてみると、

「これ、どういう意味だ?」

となることがあります。

これは、

仕事でもよくあります。

「ホームページを作りたい」

と言われたとします。

でも、

紙に書いてもらう。

「何のために作るのか?」

「誰に見てほしいのか?」

「何を伝えたいのか?」

「見た人に何をしてほしいのか?」

と書いていく。

すると、

最初の

「ホームページを作りたい」

という言葉の奥に、

別の問題が見えてくることがあります。

「会社のことをちゃんと知ってもらいたい」

「サービスを説明できる場所がほしい」

「SNSだけでは情報が流れてしまう」

「問い合わせ先を一つにしたい」

「事業を整理したい」

実は、

ホームページそのものが目的ではなかった。

そんなこともあります。

「書く」は、問題を見つける作業でもある

だから僕にとって、

書くことは、

文章を作るだけではありません。

問題を見つける。

考えを整理する。

優先順位をつける。

言葉を選ぶ。

決める。

そのための作業です。

これは、

松井構造室の仕事にもつながっています。

「どうしたらいいか分からない」

という状態のとき、

いきなり答えを出すのではなく、

まず、

今どうなっているのかを整理する。

そのために、

書く。

話す。

並べる。

比べる。

そして、

考える。

ペンは、考えるための道具

だから、

僕にとってペンは、

単なる筆記具ではありません。

考えるための道具です。

もちろん、

キーボードでも考えられます。

スマートフォンでもできます。

AIでもできます。

でも、

紙とペンには、

独特の距離があります。

手を動かす。

文字を書く。

一度書いたら、

簡単には消えない。

その少し不便な感じが、

考える時間を作ってくれます。

消せないから、考える

パソコンなら、

Deleteキーを押せば消えます。

何度でも書き直せます。

それは素晴らしいことです。

でも、

紙に書いた言葉は、

すぐには消えません。

線を引く。

二重線で消す。

横に書き直す。

矢印をつける。

そんな跡が残ります。

僕は、

この「跡」が好きです。

後から見返すと、

そのとき何を考えていたのかが、

少し分かるからです。

書いた跡には、思考の履歴が残る

完成した文章だけを見ると、

その人がどんなことで迷ったのかは、

分かりません。

でも、

紙を見ると、

消した言葉がある。

書き直した言葉がある。

丸で囲んだところがある。

何度も書いている言葉がある。

それを見ると、

「ここで迷っていたんだな」

ということが分かります。

つまり、

紙には、

答えだけではなく、

考えた過程が残ります。

これは、

Webサイトを作るときにも、

意外と大切です。

文章は「うまく書く」より「何を言うか」

Webの文章を考えるとき、

「もっと上手な文章を書かなければ」

と思う人は多いと思います。

でも、

その前に、

「何を言いたいのか」

を決める必要があります。

どんなに美しい文章でも、

何を伝えたいのか分からなければ、

伝わりません。

逆に、

少し不器用な文章でも、

言いたいことがはっきりしていれば、

伝わることがあります。

だから、

文章を書く前に、

まず考える。

何を伝えるのか。

誰に伝えるのか。

なぜ伝えるのか。

そこから始めます。

言葉は、事業そのものを変えることがある

面白いのは、

事業内容を整理していると、

言葉が変わるだけで、

事業の見え方まで変わることがあることです。

例えば、

「ホームページ制作」

と書いていた仕事を、

「Webサイトの整理・改善」

と捉え直す。

すると、

相談される内容が変わるかもしれません。

「サイトを作ってほしい」

だけではなく、

「今のサイトを見てほしい」

「何を載せればいいか相談したい」

「SNSとサイトの関係を整理したい」

という相談につながるかもしれません。

言葉は、

単なる説明ではありません。

仕事の入口にもなります。

だから、言葉を雑に扱いたくない

Webサイトには、

たくさんの言葉が並びます。

キャッチコピー。

見出し。

説明文。

プロフィール。

商品説明。

ボタン。

お問い合わせ。

その一つひとつが、

誰かの判断材料になります。

だから、

「とりあえず書いておく」

ではなく、

「この言葉で伝わるだろうか」

と考える。

必要なら、

削る。

言い換える。

順番を変える。

具体的にする。

逆に、

余計な言葉を足さない。

これは、

デザインと同じくらい大切な仕事だと思っています。

高価なペンを持つ意味

では、

結局、

モンブランである必要はあるのか。

改めて考えてみます。

たぶん、

ありません。

もっと安いペンでも、

同じ文字を書くことはできます。

でも、

僕にとっては、

「このペンを使って書こう」

と思えることに意味があります。

毎日使う。

手に取る。

書く。

その小さな行為を、

少し好きになれる。

それなら、

道具として十分価値があります。

「所有する喜び」も道具の一部

道具には、

使う喜びがあります。

そして、

持っている喜びもあります。

箱を開ける。

手に取る。

眺める。

手入れする。

使う。

しまう。

また使う。

こういう時間は、

効率だけでは説明できません。

でも、

毎日の中では、

案外大切です。

仕事は、

効率だけでできているわけではないからです。

道具が仕事への姿勢を作る

お気に入りの道具を使うと、

「ちゃんと仕事をしよう」

と思うことがあります。

ペンを持つ。

ノートを開く。

机を整える。

パソコンを起動する。

こういう小さな動作が、

仕事モードへの切り替えになります。

だから、

仕事道具は、

単なる機能だけではなく、

「仕事を始めるスイッチ」

でもあると思っています。

仕事の前に、まず机を整える

これは、

Webの仕事でも同じです。

いきなり制作画面を開くのではなく、

資料を並べる。

情報を確認する。

必要なものを整理する。

不要なものを外す。

目的を確認する。

そして、

ようやく作る。

僕は、

この順番が好きです。

いきなり作り始めるより、

少し遠回りに見えて、

結果的には早いことがあります。

「整理する」という仕事

松井構造室では、

Webサイトを作ることだけを仕事にしていません。

Web。

SNS。

情報。

文章。

ツール。

オンラインショップ。

それぞれを見ながら、

「今、何が必要なのか」

を整理します。

これは、

ペンで紙に書くことと、

少し似ています。

まず、

全部出す。

それから、

整理する。

必要なものを残す。

順番を決める。

そして、

形にする。

良い道具は、考える時間を支えてくれる

モンブランのボールペンは、

答えを教えてくれません。

文章も書いてくれません。

事業計画も作ってくれません。

Webサイトも作ってくれません。

ただ、

自分が書くことを、

少し気持ちよくしてくれる。

それだけです。

でも、

「それだけ」が、

意外と大事だったりします。

仕事をするのは、

結局、

人だからです。

道具を使う人が、主役

キーボードも、

ペンも、

AIも、

Webサービスも、

全部道具です。

便利です。

高性能です。

できることも多い。

でも、

それらが仕事をしてくれるわけではありません。

最後に、

何をするのかを決めるのは、

人です。

何を伝えるのか。

何を作るのか。

誰に届けるのか。

何をやめるのか。

どこまでやるのか。

そこを考えるのは、

自分です。

だから僕は、

道具が好きですが、

道具に仕事を任せすぎないようにしています。

書く前に、考える

そして、

考える前に、

書いてみる。

これが、

僕には合っています。

頭の中で、

ずっと考えていると、

同じところをぐるぐる回ることがあります。

紙に書くと、

少し離れて見ることができます。

言葉にすると、

曖昧だったものが見えてきます。

見えてくると、

整理できます。

整理できると、

決められます。

決められると、

動けます。

これは、

僕が仕事で大切にしている流れでもあります。

書くことから、動けるようになる

「どうしよう」

という状態では、

なかなか動けません。

でも、

紙に、

「今困っていること」

を書いてみる。

次に、

「本当はどうしたいか」

を書く。

その次に、

「まず何をすればいいか」

を書く。

すると、

少しだけ、

動ける形になります。

もちろん、

ペン一本ですべて解決するわけではありません。

でも、

最初の一歩を作ることはできます。

モンブランは、僕にとって「考える道具」

だから、

このペンを紹介するとき、

「書き味が最高です」

だけでは終わりません。

僕にとっては、

「考えるために手に取る道具」

だからです。

何かを決めるとき。

文章を考えるとき。

アイデアを整理するとき。

誰かの話を聞いて、

メモするとき。

そんな場面で使います。

書く。

考える。

消す。

また書く。

そして、

少しずつ、

自分の言葉にしていく。

道具は、考え方を支える

高価なペンを使えば、

良い仕事ができるわけではありません。

高価な時計をつければ、

時間を大切にできるわけでもありません。

高性能なパソコンを買えば、

仕事ができるようになるわけでもありません。

でも、

自分が大切にしたいことを思い出させてくれる道具はあります。

僕にとって、

ペンは、

「ちゃんと言葉にする」

ための道具です。

そして、

言葉にすることは、

整理することにつながります。

整理することは、

決めることにつながります。

決めることは、

動くことにつながります。

だから、

一本のペンも、

僕の仕事の一部なのだと思います。

道具にこだわる。でも、道具を目的にしない

これからも、

いろいろな道具を使っていくと思います。

新しいものも試す。

昔からあるものも使う。

高価なものも、

手頃なものも使う。

その中から、

自分に合うものを残していく。

ただし、

道具を集めることが目的にならないようにしたい。

大切なのは、

何を持っているかではなく、

それを使って、

何をするか。

これは、

文房具でも、

Webでも、

AIでも、

同じです。

一本のペンから、Webの仕事まで

モンブランのボールペンを見ていると、

少し不思議な気持ちになります。

こんな小さな道具から、

仕事のことまで考えられる。

でも、

たぶん、

仕事はそういう小さなものの積み重ねです。

何を書くか。

どう伝えるか。

何を残すか。

何を削るか。

どう整理するか。

そして、

次に何をするか。

僕がWebの仕事でやっていることも、

結局は、

その延長にあるのかもしれません。

頭の中にあるものを、

いったん外に出す。

言葉にする。

整理する。

順番をつける。

そして、

誰かに伝わる形にする。

その最初に、

一本のペンがある。

そんなふうに考えると、

文房具も、

なかなか奥深い道具です。

今日も、

パソコンの横に、

一本のペンを置いています。

必要になったら、

手に取る。

そして、

まず書く。

そこから、

考える。

おまつの道具箱。

次は、

また別の道具を開けてみます。

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