GibsonとFender、どっちがいい?という質問が少し苦手な理由

GibsonとFender、どっちがいい?という質問が少し苦手な理由

「GibsonとFender、どっちがいいですか?」

ギターが好きな人なら、一度くらい聞いたことがある質問だと思います。

そして、僕はこの質問をされると、少し困ります。

Gibsonがいいとか、Fenderがいいとか。

そういう話ではないからです。

もちろん、それぞれに音の違いがあります。

弾き心地も違う。

構造も違う。

見た目も違う。

歴史も違う。

使われてきた音楽も違う。

GibsonにはLes PaulやSGなどがあり、FenderにはStratocasterやTelecasterなどがあります。それぞれ長い歴史の中で、独自の設計思想と個性を持っています。citeturn0search0turn0search10

でも、

「どっちが上なのか?」

という問いにしてしまうと、急に話がおかしくなる。

僕は、道具について考えるとき、このことをかなり大事にしています。

目次

「いい道具」と「自分に合う道具」は違う

たとえば、ものすごく評判のいいギターがあったとします。

プロも使っている。

音も素晴らしい。

作りもいい。

歴史もある。

価格も高い。

だからといって、それが自分にとって一番いいギターとは限りません。

重すぎるかもしれない。

ネックが手に合わないかもしれない。

欲しい音と違うかもしれない。

今やっている音楽には必要ないかもしれない。

逆に、世間的にはそれほど注目されていないギターのほうが、自分にはものすごく弾きやすいこともある。

これはギターに限った話ではありません。

ペンでもそう。

キーボードでもそう。

パソコンでもそう。

カメラでもそう。

Webサービスでもそうです。

スペックだけでは道具は選べない

道具を選ぶとき、多くの人はスペックを見ます。

CPUは何か。

メモリはいくつか。

画面サイズはどうか。

キー配列はどうか。

バッテリーは何時間か。

ギターなら、

ピックアップは何か。

ボディ材は何か。

ネックは何か。

ブリッジは何か。

もちろん、こういう情報は大切です。

でも、それだけで決めると、ちょっと危ない。

なぜなら、

「そのスペックを、自分は何のために使うのか」

が抜けてしまうからです。

たとえばGibsonのピックアップにも、ヴィンテージ志向のものから現代的な高出力のものまで、用途や音の方向性によってさまざまな選択肢があります。citeturn0search1

つまり、

「Gibsonだからこう」

ではない。

同じブランドの中にも、目的に合わせた違いがある。

ここが面白いところです。

Fenderが好きだから、Gibsonはいらない?

もちろん、そんなこともありません。

逆も同じ。

Stratocasterが好きな人でも、Les Paulを弾けば新しい発見がある。

Les Paulが好きな人でも、Stratocasterを弾けば違う表現ができる。

そもそも音楽では、一人ですべてを完結させる必要がありません。

バンドなら、

ギターがいて、

ベースがいて、

ドラムがいて、

ボーカルがいる。

同じギターでも、リズムを担当する人とソロを弾く人では役割が違う。

音域も違う。

音の立ち上がりも違う。

必要な存在感も違う。

だから、

「一番いいギターは何か?」

よりも、

「この曲、この演奏、この人に必要なギターは何か?」

と考えたほうが、ずっと話が具体的になります。

Webもまったく同じだと思う

ここで、僕の仕事の話になります。

Webでも、よく似たことが起きます。

「ホームページはWordPressがいいですか?」

「Instagramとホームページ、どっちをやればいいですか?」

「LINE公式アカウントって必要ですか?」

「STUDIOとWordPress、どっちがいいですか?」

こういう質問をされることがあります。

でも、僕はギターのときと同じで、

「どっちがいいか」

だけでは答えられません。

その前に、

「何をしたいんですか?」

と聞きたくなる。

道具は、目的のあとに決める

たとえば、

お店の存在を知ってもらいたい。

営業時間を伝えたい。

商品を販売したい。

予約を受けたい。

採用情報を見てもらいたい。

会社の信用を伝えたい。

既存のお客さんに情報を届けたい。

それぞれ目的が違います。

だったら、必要な道具も変わります。

Instagramが中心になる場合もある。

ホームページが必要な場合もある。

Googleビジネスプロフィールが重要な場合もある。

LINEが向いている場合もある。

ECサイトが必要になる場合もある。

全部やればいいわけではありません。

むしろ、全部やろうとして疲れてしまう人のほうが多い。

「使えるかどうか」まで考える

僕が道具を選ぶときに、かなり気にするのが、

「その人が使い続けられるか」

です。

高機能だけど使わなくなる道具より、

必要な機能だけあって、毎日使える道具のほうがいい。

これは仕事でも同じです。

10個のWebサービスを導入して、結局どれも更新されない。

立派なホームページを作ったけれど、情報が古いまま。

SNSを3種類始めたけれど、投稿が続かない。

オンラインショップを作ったけれど、商品登録が面倒で止まる。

こうなると、

「導入したこと」

が目的になってしまいます。

本来は逆です。

道具を使って、何かを実現する。

そのための道具なのだから。

僕は「道具を増やす仕事」をしたいわけではない

Webの仕事をしていると、

「これも使ったほうがいいですよ」

と言おうと思えば、いくらでも言えます。

便利なツールはたくさんあります。

AIもそうです。

SNSもそう。

クラウドサービスもそう。

ホームページもそう。

便利なものは、どんどん増えています。

でも、

便利なものが増えるほど、

「使わないものを選ぶ」

ことも重要になってきます。

僕は、そこにWebディレクターとしての仕事があると思っています。

ギターもWebも「全体」で考える

ギター単体だけを見ていると、

このピックアップがいい。

この木材がいい。

このモデルがいい。

という話になりやすい。

でも、実際に音を出すときには、

ギター

エフェクター

アンプ

スピーカー

部屋

演奏者

一緒に演奏する人

という環境があります。

ギターだけで音楽が完成するわけではありません。

Webも同じです。

ホームページだけで事業が完成するわけではない。

ホームページがあって、

SNSがあって、

Google検索があって、

問い合わせがあって、

商品やサービスがあって、

実際に対応する人がいて、

お客さんとの関係がある。

全部つながっています。

だから僕は、

「ホームページを作る」

だけではなく、

「そのホームページが、事業の中でどんな役割を持つのか」

を考えたい。

道具を主役にしない

僕は道具が好きです。

ギターも好き。

パソコンも好き。

キーボードも好き。

ペンも好き。

時計も好き。

Webサービスを調べるのも好きです。

だからこそ、道具を主役にしたくないと思っています。

少し矛盾しているようですが、

道具が好きだからこそ、

「道具に振り回されたくない」

のです。

いいギターを持っていることと、いい音楽を作ることは別

高価なギターを買ったから、いい音楽ができるわけではありません。

高性能なパソコンを買ったから、いい仕事ができるわけでもない。

高機能なホームページを作ったから、売上が上がるわけでもありません。

道具は、可能性を広げてくれる。

でも、最後に使うのは人です。

何をしたいのか。

誰に届けたいのか。

何を残したいのか。

どう使うのか。

そこが決まっていなければ、どんなにいい道具を持っていても、持て余してしまう。

「どっちがいい?」より「何をしたい?」

だから僕は、

「GibsonとFender、どっちがいい?」

と聞かれたら、

たぶんこう答えます。

「何を弾きたい?」

まず、そこから。

ロックなのか。

ブルースなのか。

ジャズなのか。

ポップスなのか。

家で弾くのか。

ライブなのか。

録音なのか。

それによって、必要なものは変わる。

そして最後は、

「自分が弾いていて気持ちいいか」

です。

これは意外と大事です。

Webも「自分に合う」が強い

Webも同じです。

他社がWordPressだから。

みんなInstagramをやっているから。

最近はAI検索だから。

LINEが流行っているから。

そんな理由だけで始める必要はありません。

自分の事業に必要なのか。

お客さんはそこで情報を探すのか。

自分は続けられるのか。

管理できるのか。

費用に見合うのか。

ほかの情報とちゃんとつながるのか。

そこまで考えてから選べばいい。

道具選びは、自分の仕事を知ること

結局、

「何を選ぶか」

より、

「なぜ、それを選ぶのか」

のほうが大切なんだと思います。

GibsonかFenderか。

MacかWindowsか。

WordPressか別のCMSか。

InstagramかFacebookか。

紙かデジタルか。

AIを使うか使わないか。

こういう二択にすると、答えは簡単になります。

でも、仕事はそんなに簡単ではありません。

人によって違う。

目的によって違う。

環境によって違う。

時期によっても違う。

だから僕は、

「正解を教える」

よりも、

「自分に合う答えを見つけられる状態にする」

ほうが大切だと思っています。

道具は、仕事を楽にするためにある

僕にとって、道具は仕事そのものではありません。

ギターは音楽のため。

ペンは考えるため。

ノートは整理するため。

パソコンは仕事をするため。

Webは事業を伝え、つなげ、動かすため。

全部、何かのためにあります。

だから、

「いい道具を持つ」

ことより、

「道具を使って、何をするのか」

を考えたい。

そして、その考え方は、

僕がWebの仕事をするときにも、そのままつながっています。

道具に答えを求めない

困ったとき、

「何を導入すれば解決しますか?」

と考えてしまうことがあります。

でも、本当はその前に、

「そもそも何が問題なんだろう?」

と考えたほうがいい。

ホームページが問題なのか。

情報が整理されていないことが問題なのか。

問い合わせまでの導線なのか。

商品の見せ方なのか。

更新する人が決まっていないことなのか。

そもそも何を伝えたいのか決まっていないことなのか。

問題が違えば、使う道具も変わります。

だから、いきなり作らない

僕がWebの仕事で「いきなり作らない」ことを大切にしているのは、そういう理由です。

先に整理する。

何を伝えるのか。

誰に伝えるのか。

何を目的にするのか。

今あるものは何か。

足りないものは何か。

続けるためにはどうするか。

そこまで考えて、

「じゃあ、この道具を使おう」

と決める。

その順番が、自分にはしっくりきます。

道具好きだからこそ、道具を疑う

道具が好きな人ほど、

新しい道具を試したくなります。

僕もそうです。

新しいキーボードを見ると気になる。

新しいWebサービスが出ると調べたくなる。

新しいAIツールが出れば触ってみたくなる。

でも、そこで一度立ち止まる。

「今の仕事に本当に必要?」

と考える。

必要なら使う。

必要なければ使わない。

その判断ができることも、道具を使う技術の一つなんだと思います。

GibsonかFenderか、ではなく

GibsonもFenderも、

長い歴史の中で音楽を作ってきた道具です。

どちらが優れているかではなく、

どちらを、誰が、どんな音楽のために使うのか。

そこに意味があります。

そして、それはWebも同じ。

WordPressが正解でもない。

Instagramが正解でもない。

AIが正解でもない。

ホームページを作ること自体が正解でもない。

その人の仕事にとって、

「何が必要なのか」

を考える。

僕は、そこから始めたい。

道具は、答えではない

道具は答えをくれません。

でも、

考えたことを形にする力はくれます。

だから僕は道具が好きなんだと思います。

ただ便利だからではない。

自分の考えや、自分の仕事を、

少しだけ前に進めてくれるから。

ギターを持って音を出す。

ペンを持って紙に書く。

キーボードを打って文章にする。

Webを組み立てて、誰かに届ける。

やっていることは違っても、

その根っこには、

「頭の中にあるものを、外に出して形にする」

という共通点があるような気がします。

だから今日も、

新しい道具を見つけたら、

すぐに買う前に一度考える。

「これは、何のために使うんだ?」

その問いから始める。

それが、僕なりの道具との付き合い方です。

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