2026年版|足し算ではなく、掛け算で考える。小さな事業の強みは「組み合わせ」にある

「もっと強みを増やしたほうがいい」

事業をしていると、そんなふうに考えることがあります。

新しい商品を増やす。
SNSを増やす。
サービスを増やす。
資格を取る。
広告を出す。
ホームページを作る。

もちろん、それぞれに意味があります。

でも、いろいろなものを足していった結果、

「結局、自分は何をしている人なのかわからなくなった」

ということもあります。

僕は最近、「足し算」よりも「掛け算」で考えることが大切なんじゃないかと思っています。

目次

強みは、一つだけで決まらない

たとえば、

「Webができます」

だけでは、それほど珍しくありません。

「文章が書けます」

も、珍しくありません。

「SNSを使えます」

も同じです。

でも、

Web × 文章 × 情報整理 × 地域での経験

となったら、少し話が変わります。

さらに、

Web × EC × 店舗運営 × 商品企画

となれば、できることの組み合わせが変わってきます。

大切なのは、

「自分には何ができるか」

だけではなく、

「自分が持っているものを、どう組み合わせるか」

なのだと思います。

小さな事業ほど「掛け算」が効いてくる

大きな会社には、営業の人がいて、企画の人がいて、広報の人がいて、デザイナーがいて、Web担当者がいる。

一人ですべてをやる必要はありません。

一方で、小さな事業では、一人の中に複数の役割があることも珍しくありません。

商品をつくる。
接客する。
写真を撮る。
SNSを書く。
ホームページを更新する。
経理をする。
イベントに出る。

一見すると「いろいろやっている」ように見えます。

でも、それを単純に増やしていくのではなく、

「それぞれをどうつなげるか」

と考えると、見え方が変わります。

商品がある。

その商品の背景を伝える。

SNSで知ってもらう。

ホームページで詳しく知ってもらう。

店舗やイベントで体験してもらう。

購入してもらう。

購入後も関係が続く。

これは、それぞれを別々に考えるより、一つの流れとして考えたほうが整理しやすい。

つまり、

「商品 × 伝え方 × 場所 × 人との関係」

という掛け算です。

「何でもできます」は、強みになりにくい

仕事の相談を受けるとき、

「私はこれもできます」
「これもやっています」
「こんな資格もあります」

と、自分のできることをたくさん並べたくなることがあります。

僕自身もそうでした。

でも、できることを並べただけでは、相手からすると、

「じゃあ、結局何をお願いすればいいんだろう?」

となることがあります。

だから、

「何ができるか」

の次に、

「それを組み合わせて、何を解決できるのか」

まで考える必要があります。

例えば、

Web制作 × 情報整理

なら、

「ホームページを作ります」

ではなく、

「ホームページを作る前に、情報を整理して、必要なものを見える形にします」

という仕事になる。

SNS × 編集

なら、

「SNSを代行します」

ではなく、

「日々の活動から、何を発信するかを整理します」

という仕事になる。

同じ技術でも、組み合わせによって提供できる価値が変わります。

だから「自分には強みがない」と思ったとき

「自分には、これといった強みがない」

という相談を聞くことがあります。

でも、強みというと、

「誰にも負けない特別な能力」

を想像してしまいがちです。

実際には、そうとは限りません。

これまでやってきた仕事。
好きで続けてきたこと。
人から相談されること。
失敗した経験。
地域で知っていること。
扱える道具。
人とのつながり。

そういうものを一度並べてみる。

そして、

「この中で、どれとどれがつながるだろう?」

と考えてみる。

そこから、自分では気づいていなかった特徴が見えてくることがあります。

「経験の数」より「経験のつながり」

僕自身、これまでWebだけをやってきたわけではありません。

店舗で働いた経験もあります。
WebやECに関わった経験もあります。
福祉の仕事に関わったこともあります。
コワーキングスペースに関わったこともあります。
商品やイベントに関わることもあります。

一つひとつを見ると、かなりバラバラです。

でも、それを「バラバラな経歴」と見るのではなく、

「いろいろな現場を見てきた経験」

としてつなげてみると、少し意味が変わります。

Webだけを見ているのではなく、

「人がどう動くのか」
「情報がどう伝わるのか」
「商品がどう選ばれるのか」
「現場で何が困るのか」

を考える材料になる。

これも一つの掛け算なのだと思います。

Webサイトも「掛け算」で考える

これはWebサイトにも同じことが言えます。

ホームページを、

「会社情報を載せる場所」

だけにしてしまうと、できることは限られます。

でも、

ホームページ × SNS × Google検索 × 店舗 × 商品 × 問い合わせ

と考えると、役割が変わります。

SNSで興味を持ってもらう。

ホームページで詳しく知ってもらう。

検索から必要な情報を見つけてもらう。

問い合わせや予約につなげる。

実際の店舗やサービスを利用してもらう。

その体験がまたSNSや口コミにつながる。

一つひとつの施策を「足す」のではなく、

「どうつながるか」

を見る。

これが情報設計の面白いところです。

2026年は、ますます「組み合わせ」が重要になる

AIによって、文章を書くこと、画像をつくること、情報をまとめることなどは、以前より簡単になっています。

「できること」そのものの価値だけでは、差がつきにくくなる場面も増えていくでしょう。

だからこそ、

「何ができるか」

だけではなく、

「何のために使うのか」
「何と組み合わせるのか」
「その結果、何が変わるのか」

を考えることが重要になってくる。

AIを使えることそのものより、

AI × 自分の経験
AI × 顧客理解
AI × 編集
AI × 現場
AI × Web

のように、自分の仕事の中でどう組み合わせるか。

そこに、その人らしさが出てくるのだと思います。

足す前に、つなげてみる

新しいことを始めることは、悪いことではありません。

新しいSNSを始めてもいい。
新しい商品を作ってもいい。
新しいサービスを増やしてもいい。

でも、その前に一度、

「今あるものを、もっとつなげられないか?」

と考えてみる。

もしかすると、必要なのは新しい何かではなく、

今すでに持っているものの組み合わせなのかもしれません。

「足りないから足す」

だけではなく、

「あるものをつなげる」

という考え方。

小さな事業や活動を整理するとき、僕はこの視点をかなり大切にしています。

強みは、どこかから拾ってくるものではなく、

自分の中にすでにあるものを、

もう一度組み合わせ直すことで見つかることがある。

だから僕は、

「何ができますか?」

と聞かれたとき、

できることを一つずつ並べるだけではなく、

「それらを組み合わせると、何ができるだろう?」

と考えてみたい。

足し算ではなく、掛け算。

そして、その掛け算の先に、

「この人に相談してみよう」

と思ってもらえる仕事が生まれるのだと思います。

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