長く愛されるブランドの育て方|ドラクエ40周年から小さな事業が学べること

SI — Structural Intelligence

新しい商品をつくる、新しいサービスを始める、新しいSNSを始める。でも本当に難しいのは、始めることよりも続けて選ばれることなのかもしれません。長く愛されるブランドから、小さな事業が学べることを考えます。

題材はドラゴンクエストです。シリーズは2026年5月27日に誕生40周年を迎え、9月16日にはシリーズ累計出荷・ダウンロード販売本数が1億本を突破したと発表されました。さらに、ドラゴンクエストとファイナルファンタジーが初めてコラボする冬のイベント「横浜・みなとみらい Winter Holiday 2026」が、2026年11月11日から2027年1月11日まで横浜で開催されることも発表されています。ゲームと地域の小さなお店では規模も予算も違いますが、考え方のヒントはあります。

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ブランドは商品だけでできていない

ドラゴンクエストは、ゲームソフトだけで完結しているブランドではありません。シリーズ作品、キャラクター、音楽、グッズ、イベントと、世界から広がる接点が用意されています。横浜のイベントでも、冬の装飾、フォトスポット、スタンプラリー、コラボカフェ、グッズ販売など、複数の楽しみ方が用意される予定です。

小さなお店に置き換えると、商品を買ってもらうことだけが接点ではありません。素材へのこだわり、つくり手の人柄、お店の雰囲気、おすすめの食べ方、季節ごとの楽しみ方。商品以外にも伝えられることがあります。ブランドを育てるとは、商品を売る回数だけを増やすことではなく、そのブランドと関わる理由を少しずつ増やしていくことでもあるのです。

過去を守りながら、届け方を更新する

長く続くブランドには、過去の作品や思い出があります。懐かしい音楽やキャラクターは、ファンにとって大切な価値です。ただし、思い出だけで成長は続きません。新しい作品や新しい楽しみ方を通じて、今のファンに楽しんでもらい、これまで接点のなかった人にも知ってもらう必要があります。小さなお店でも同じです。定番商品の良さを守ることは大切ですが、季節限定の楽しみ方の提案や、これまでと違う組み合わせの提案はできます。変えない部分と変えていく部分を整理すること。長く続くことと、変わらないことは同じではありません。

キャラクターとコラボは「理由」が大切

ドラクエと聞いてスライムを思い浮かべる人は多いはずです。ゲームを遊んだことがない人でも知っているキャラクターは、ブランドを思い出してもらうきっかけになります。ただし、キャラクターをつくれば自動的にブランドが育つわけではありません。どんな性格で、どんな世界にいて、何を大切にしているのか。設定や役割が整理されていれば、キャラクターは単なる飾りではなく、ブランドの考え方を伝える存在になれます。

コラボレーションも同じです。単に二つのブランドを並べても相乗効果は生まれません。なぜこの相手と組むのか、お互いのファンにどんな新しい楽しみを届けられるのか。その理由が伝わることが重要です。小さなお店同士でも、カフェと菓子店の共同メニュー、作家と雑貨店の期間限定の展示販売など、組み合わせる理由が明確なコラボは考えられます。

まとめ

長く愛されるブランドは、商品を売る回数だけを増やすのではなく、人との接点を育て続けています。そして情報発信では、すでに知っている人と初めて知った人では必要な情報が違うことも意識したいところです。自分の事業を思い出してもらう目印は何か。商品以外にどんな魅力を伝えられるのか。初めて知った人が、次に何をすればいいか分かるか。増やす前に、まず今ある魅力が伝わっているかを整理してみる。それが、小さな事業のブランドづくりの第一歩です。

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