「お客さんが誰かを連れてきてくれたらいいのにな」。小さな事業をしていると、そんなことを考えることがあります。紹介は、知っている人から教えてもらうことで最初から安心感がある、強い接点です。では、なぜ人は誰かに事業を紹介するのでしょうか。
「いい店だから」だけでは紹介されない
良い店や良いサービスは紹介されます。でも「良い」だけでは抽象的です。「子ども連れなら、あそこがいいよ」「○○を探してるなら、あの店知ってるよ」「初めてでも相談しやすいよ」と具体化されると、紹介しやすくなります。人が誰かを紹介するときには、「この人なら好きそう」「この人が探していたものだ」という相手との組み合わせの判断があります。だから「誰にでもおすすめ」より「こういう人に合う」が分かるほうが、紹介しやすくなることがあります。
10秒で説明できる事業は紹介されやすい
友人に事業のことを聞かれたとき、10秒で説明できるでしょうか。「えーっと、いろいろやっていて……」となってしまうと、紹介する側が困ります。何と言って紹介すればいいのか分からないからです。「○○をしている人だよ」と一言で言える状態を作っておくことは、紹介されるための大切な準備になります。
「紹介してください」と言う前に整理したい3つ
紹介をお願いすること自体は悪くありません。ただ、その前に考えたいことがあります。「誰を紹介すればいいのか」「何と言って紹介すればいいのか」「なぜ紹介したら相手が喜ぶのか」。この3つが分かれば、紹介する側も動きやすくなります。
また、人は自分が良いと思ったものを「こんなの見つけたよ」と誰かに教えたくなるものです。紹介には単なる宣伝ではなくコミュニケーションがあります。珍しい商品、面白いイベント、役に立つ情報、丁寧なサービス。「教えたくなる何か」がきっかけになります。きっかけは小さくていい。名刺やショップカードを渡す、イベントの案内を渡す、「詳しくはこちら」とWebページを案内する。特にWebページは「ここ見てみて」と送るだけで済むので、紹介する側にとって便利です。
紹介された人が「確認できる」状態にしておく
紹介された人は、その後に名前を検索したり、InstagramやGoogleマップ、ホームページを見たりします。このとき情報が整理されていると、紹介の信頼がそのまま次の行動につながります。逆に情報がバラバラだと、紹介された人が自分で判断し直さなければならず、せっかくの紹介がそこで止まってしまいます。「紹介されやすい事業」は「説明しやすい事業」でもあるのです。
まとめ
紹介してくれる人をお客さんを営業担当のように考えるのは少し違います。お客さんに売り込む義務はありません。「これ、あなたに合いそう」と自然に伝えたくなる瞬間が生まれることが紹介の本質です。「紹介してください」と言うことより、「紹介したくなる理由をつくる」ことのほうが大切なのだと思います。
