ロゴはどうする?何色を使う?写真はどんな雰囲気にする?ブランドを考えると「見た目」の話は必ず出てきます。でも、単に「おしゃれなデザインにする」ことがブランドづくりではありません。大切なのは、「このブランドは何者なのか」を見た目でも伝えられるようにすることです。
ビジュアル・アイデンティティとは何か
ビジュアル・アイデンティティとは、「ブランドらしさを、視覚的に表現するための仕組み」です。ロゴ、色、フォント、写真、イラスト、図形、レイアウト、アイコンなど、さまざまな視覚的要素が関係します。つまり「ロゴそのもの」ではなく、「このブランドらしい」と感じてもらうための視覚的なルールや特徴のまとまりです。
ブランドアイデンティティが「私たちは何者なのか」だとすれば、ビジュアル・アイデンティティは「それを、どう見せるのか」にあたります。落ち着いていて誠実なブランドを目指すのに、Webサイトが派手な色と大きな文字ばかりでは違和感が出ます。中身と見た目がつながっているほうが、伝わりやすくなります。
ロゴだけでは、印象は安定しない
ロゴはブランドを識別する重要な要素ですが、それだけでブランドは完成しません。ロゴが同じでも、Webサイトの写真の雰囲気が毎回違ったり、SNSのデザインが投稿ごとにバラバラだったりすると、印象は安定しにくくなります。
逆に、ロゴを大きく表示しなくても、いつも似た色が使われ、写真の雰囲気や余白の取り方、文字の見せ方に一貫性があれば、「なんとなくこのブランドっぽい」と感じてもらえます。色は好みだけで決めず「この色を見て、どんな印象を持ってほしいか」から考え、フォントも写真も同じ視点で選ぶことが大切です。
また、「統一」と「単調」は違います。全部を同じデザインにする必要はなく、色の雰囲気、余白、文字の使い方などに共通点を持たせ、「違うものを見ても、同じブランドだと感じられる」状態を目指します。
小さな事業なら、まず3つ決めればいい
最初からガイドラインのような本格的な設計は必要ありません。まずは次の3つで十分です。
1. 基本の色。メインの色と、必要なら補助色を1〜2色。
2. 文字の雰囲気。読みやすさを優先するか、個性を出すか、方向性だけでも決める。
3. 写真の雰囲気。明るいのか落ち着いているのか、人物中心か商品中心か。
これだけでもSNSの見え方はかなり変わります。ただし、見た目から先に決めすぎないことも大切です。「誰に、どんな価値を届けたいのか」「どんな存在として感じてもらいたいのか」が先にあり、そのうえで「それを見た目にするとどうなる?」と考える順番のほうが、デザインに理由が生まれます。
まとめ
ビジュアル・アイデンティティは、ブランドらしさを色・文字・写真・ロゴなどで表現するための仕組みです。目的はきれいに見せることだけではなく、繰り返し見てもらう中で「あ、この感じ、あのブランドだ」と気づいてもらいやすくすることにもあります。まず自分たちは何者なのかを考え、それをどう見せるかを整える。ブランドは見た目だけではありませんが、見た目もまた、ブランドを伝える言葉の一つです。
