なぜ、いい商品なのに売れないのか?マーケティングを考える最初の一歩

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「商品には自信があるのに、なかなか売れない」「こんなに良いものなのに、どうしてお客さんに伝わらないんだろう?」小さなお店や個人で事業をしていると、そんなことを考える場面があるかもしれません。一生懸命つくった商品、時間をかけて考えたサービス。自分では「これは良い」と思っている。それなのに、思ったように売れない。そんなとき、「もっとSNSを頑張らなきゃ」「広告を出した方がいいのかな」「もっと安くした方がいいのかな」と、すぐに「やること」を増やしたくなります。でも、その前に考えてみたいことがあります。もしかすると、「商品が悪い」のではなく、「良さが伝わるところまで届いていない」だけなのかもしれません。

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「良い商品」と「売れる商品」は同じではない

良い商品とは、「品質が高い」「丁寧につくられている」「こだわりがある」など、商品そのものに価値があるものです。一方で、売れる商品には、「必要としている人に知られている」「自分に必要だと理解されている」「選ぶ理由が分かる」「買い方が分かる」という条件もあります。つまり、良い商品=必ず売れる、ではありません。どれだけ良い商品でも、「知られていない」「何の商品なのか分からない」「自分に関係があると思われていない」「他の商品との違いが分からない」「どこで買えるのか分からない」という状態なら、購入にはつながりにくくなります。

たとえば、旭川にとてもおいしい焼き菓子のお店があるとします。材料にもこだわっていて、ひとつひとつ丁寧に作っています。食べた人からの評判も良い。ところが、そのお店が人通りの少ない場所にあり、「何のお店なのか分からない」「営業しているのか分からない」「商品が見えない」「営業時間が分からない」という状態だったらどうでしょう。商品そのものに問題がなくても、お客さんが来るとは限りません。「商品力」と「伝わる仕組み」は別の問題なのです。商売では「知らない」ということが大きな壁になります。存在を知らなければ買えません。知ってもらったあとには「自分に必要かもしれない」と思ってもらう必要があり、そのためには、誰向けなのか→どんなものなのか→どんな価値があるのか→なぜ選ぶのか→どうやって買うのか、という情報が必要になります。

売れないとき、値下げを考える前に

売上が伸びないと、「価格が高いのかな?」と考えることがあります。もちろん、価格が原因の場合もあります。でも、価格を下げる前に確認したいのが「そもそも、その商品の価値が伝わっているだろうか?」ということです。例えば1,000円の商品があったとします。「なぜ1,000円なのか分からない」のであれば高く感じるかもしれません。一方で、特徴や向いている人、役立つ場面、作られている思いが分かれば、同じ1,000円でも受け取り方は変わることがあります。「売れない=値下げ」とすぐに結びつけないことも大切です。

もう一つ、よくある問題があります。「売り手には当たり前のことが、お客さんには当たり前ではない」ということです。作り手にとっては「北海道産の○○を使っています」が大きな特徴でも、お客さんからすると「それで、どんな良さがあるの?」と思うかもしれません。逆に、「実はこの商品は、こういうときに便利なんです」という情報が、お客さんにとっては大きな価値かもしれません。だからこそ、「自分が伝えたいこと」だけではなく、「相手が知りたいこと」を見る必要があります。同じ商品でも、誰に届けるかによって伝え方は変わります。北海道のお菓子なら、観光客か、地元の人か、贈り物を探している人か。観光客なら「北海道らしさ」「持ち帰りやすい」、地元の人なら「普段のおやつ」「近くで買える」が重要かもしれません。

SNSやホームページは、目的ではなく道具

「売れないからInstagramを頑張ろう」というのは間違いではありません。でも、「何を伝えるためのInstagramなのか?」を決めずに始めると、新商品の写真→営業時間→キャンペーン、という投稿だけになってしまうことがあります。「この商品は誰のためのものなのか」「どんな場面で使うのか」「なぜこの商品を作ったのか」まで伝えられると、商品の見え方は変わります。SNSは「商品を並べる場所」ではなく、「商品を知ってもらい、理解してもらう場所」として考えることもできます。ホームページについても同じです。見た人が「ここは何のお店なのか?」「自分に関係があるのか?」「どうやって買うのか?」を理解できなければ、次の行動には進みにくくなります。「ホームページがある」ことと「ホームページで伝わる」ことは別なのです。

まとめ

「商品は良いはずなのに売れない」と感じたら、新しい施策を増やす前に、次の7つを確認してみてください。①そもそも、存在を知られているか ②誰向けの商品なのか分かるか ③何の商品なのか一目で分かるか ④どんな価値があるのか伝わっているか ⑤他の商品との違いが分かるか ⑥購入方法が分かるか ⑦買ったあとにどんな良さがあるのか想像できるか。この7つを見るだけでも、「もっと投稿しなきゃ」という発想から、「まず伝わり方を見直そう」という発想に変わります。

商売がうまくいかないとき、「もっと頑張らなきゃ」と思ってしまうことがあります。でも、「どこでお客さんが止まっているのか」を考えないまま行動量だけ増やしても、問題が解決しないことがあります。知られていないのか、興味を持たれていないのか、価値が伝わっていないのか、比較されたときに選ばれていないのか、購入方法が分からないのか、もう一度来る理由がないのか。原因によって、やることは違います。「もっと頑張る」の前に、「どこで止まっているんだろう?」と考えてみる。これが、マーケティングを考える最初の一歩になるかもしれません。

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