ベネフィットとは?|商品ではなく「買った先の変化」を伝える考え方

SI — Structural Intelligence

「軽いです」「丈夫です」「高品質です」。商品の説明でよく使う言葉ですが、お客さんが本当に知りたいのは、その先にあることかもしれません。「それで、自分にとって何がいいんだろう?」マーケティングで「ベネフィット」という言葉が使われるのは、この「お客さんにとっての良い変化」を考えるときです。

目次

特徴・機能・ベネフィットの違い

整理すると、特徴はその商品が「どんなものか」、機能は「何をしてくれるか」、ベネフィットは「その結果、お客さんがどうなるか」です。

たとえば冬用の靴。「防水素材を使っています」は特徴、「水が中に入りにくいです」は機能、そして「雪の日でも足元を気にせず歩きやすくなります」となるとベネフィットが見えてきます。北海道・旭川のように雪が身近な地域では、イメージしやすい違いかもしれません。

バッグなら、「軽量素材を使っています」という特徴から、「長時間持ち歩いても負担になりにくい」という変化へ。特徴→メリット→ベネフィットと一段ずつ掘っていくと分かりやすくなります。有名な「ドリルを買う人が欲しいのは、ドリルではなく穴である」という話も同じで、さらにその先には「棚を作りたい」「部屋を使いやすくしたい」という目的があります。

ベネフィットは「誰にとって」かで変わる

同じ「軽い」バッグでも、旅行をする人には「長時間の移動でも負担が少ない」、子どもと出かける人には「必要なものを入れても動きやすい」、仕事で使う人には「毎日の持ち運びが楽になる」。特徴は客観的でも、ベネフィットは誰にとってのものかで変わります。だからベネフィットを考えるときには「誰が?」という視点が欠かせません。

また、「便利です」「使いやすいです」だけでは、自分の生活に置き換えて考えにくいことがあります。「収納力が高くて便利です」より「必要なものをまとめて入れられるので、バッグの中を何度も探さなくて済みます」としたほうが、使っている場面を想像しやすくなります。「便利だから、どう便利なのか」と一歩掘り下げてみることが大切です。

ベネフィットは誇張ではなく、お客さんの言葉の中にある

ベネフィットには、時間や手間が減る、不安が減るといった機能的な変化だけでなく、安心する、気分が上がる、人との会話のきっかけになるといった気持ちの変化もあります。ただし、実際には存在しない価値を無理に作るものではありません。「絶対に疲れません」のような根拠のない表現ではなく、「軽量設計なので持ち歩くときの負担を抑えやすい」のように、実際の特徴から言い換えていく作業です。「少し楽になる」「迷わなくなる」も立派なベネフィットです。

見つけ方の材料は、お客さんの言葉です。「これ、毎日使っています」「これがあると楽なんです」「プレゼントしたら喜ばれました」。売り手は素材や性能を説明したくなりますが、お客さんが話しているのは、生活の中でどう役立ったかということかもしれません。

考えるときの問いは5つ。この商品は何ができるか。それによって何が便利になるか。その結果、お客さんの何が変わるか。その変化を特に必要としているのは誰か。その人は最終的にどんな状態になりたいか。「ホームページ制作をしています」だけでは弱くても、「情報を整理して、必要な情報を見つけやすくし、お客さんが迷いにくい状態を目指します」となれば、得られる変化が伝わります。商品ではなく、その先にある「変化」を見る。それがベネフィットを考えるということです。

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