SNSを頑張っているのに、なぜか反応がない。投稿はしている、写真も載せている、できるだけ毎日更新している。それなのに、「いいねが増えない」「フォロワーが増えない」「問い合わせにつながらない」。こういうとき、最初に考えたくなるのが「もっと投稿しなければいけないのかな」ということです。でも、投稿数を増やすことだけが解決策とは限りません。SNSの反応が少ないときは、投稿する量よりも先に確認したいことがあります。
SNSは「投稿すれば見てもらえる」ものではない
SNSは情報を発信したからといって、必ず見てもらえるわけではありません。たくさんの人がたくさんの投稿をしている中で、自分の投稿を見てもらうためには、「この投稿を見たい」と思ってもらう理由が必要です。たとえば「今日は新商品を入荷しました」という投稿。これは売り手にとっては大切な情報です。でも、見る側からすると「自分に関係があるのかな?」というところが分からないかもしれません。一方で「仕事帰りに10分で選べる、ちょっとした贈り物を入荷しました」と書かれていたら、誰に向けた情報なのかが見えやすくなります。SNSでは、「何を伝えたいか」だけではなく、「誰にとって必要な情報なのか」を考えることが大切です。
「いい商品です」だけでは伝わりにくい、という点も同じです。「こだわって作りました」「とてもおすすめです」。もちろん悪くありません。でも、お客さんが知りたいのは「自分にとって何がいいのか」です。「北海道産の素材にこだわっています」という情報から、「だから、どんな良さがあるのか」「どんな人に向いているのか」「どんな場面で使えるのか」まで伝わると、情報として受け取りやすくなります。売り手が伝えたいことと、お客さんが知りたいこと。この2つが同じとは限りません。
「誰に向けているか」を考える
SNSを始めるとき、「Instagramをやろう」と先にSNSの種類を決めてしまうことがあります。でも本来はその前に「誰に届けたいのか?」を考えることが大切です。たとえば旭川で小さなお店を経営しているとします。「旭川の人に知ってもらいたい」というだけでは、まだ少し広いかもしれません。学生なのか、子育て中なのか、仕事をしている人なのか、観光で訪れている人なのか。それぞれ知りたい情報は違います。最初から細かいペルソナを作り込む必要はありません。「この情報を、どんな人に見てもらえたらうれしいだろう?」と考えてみる。それだけでも、投稿の内容は変わってきます。
フォロワーが少ないから反応されない、とも限りません。大切なのは「誰が見ているのか」です。1000人のフォロワーがいても、自分の商品やサービスに関心がない人ばかりなら成果にはつながりません。逆に、人数が少なくても「この情報を必要としていた」という人に届けば、問い合わせや来店につながることがあります。「いいね」と「売上」も同じではありません。投稿を見る→プロフィールを見る→ホームページを見る→購入する、という流れもあれば、投稿を見る→しばらく覚えている→必要になったときに検索する→購入する、ということもあります。「いいねが少ない」という一つの数字だけでは、SNSが役に立っているかどうかを判断できない場合があるのです。
SNSを「宣伝する場所」だけにしない
商品を販売していると、「新商品が入りました」「キャンペーン開催中です」という投稿が中心になりがちです。これも必要な情報です。ただ、それだけが続くと、見る側は「このアカウントは自分に何を与えてくれるんだろう?」という状態になることがあります。たとえばパン屋さんなら、新商品の紹介だけではなく、「朝食に合わせやすいパン」「パンをおいしく保存する方法」「北海道の小麦について」「店主がパン作りで大切にしていること」なども発信できます。SNSは「売るための場所」だけではなく、「知ってもらう場所」「理解してもらう場所」「思い出してもらう場所」として考えることもできます。
投稿する前に、簡単な質問をしてみると整理しやすくなります。①誰に見てほしい? ②その人は何を知りたい? ③この投稿を見ることで何が分かる? ④なぜ今、この情報を伝える? ⑤次に何をしてほしい? すべてに答えられなくても構いません。「とりあえず今日も投稿しよう」から「この情報を必要としている人に届けよう」に変わるだけで、SNSの使い方はかなり変わってきます。すべての投稿で商品を売ろうとしなくてもいいのです。知ってもらう投稿、理解してもらう投稿、人柄を知ってもらう投稿、購入や来店を案内する投稿。「この投稿の役割は何だろう?」と考えてみることが大切です。
まとめ
「毎日投稿」という言葉をよく見かけます。継続すること自体には意味があります。ただ、毎日投稿すること=マーケティングができている、ではありません。誰に向けているのか分からない、何を伝えたいのか分からない、見た人にどうしてほしいのか分からない。そんな状態なら、投稿数だけ増えてしまう可能性があります。SNSで疲れてしまったときほど、「もっと投稿しなきゃ」ではなく、「そもそも何のために投稿しているんだろう?」と一度立ち止まってみることも大切です。
反応がないときに確認したい7つのことを整理します。1.誰に向けた投稿なのか 2.その人が知りたい情報になっているか 3.売り手が言いたいことだけになっていないか 4.投稿の役割が決まっているか 5.商品やサービスの良さが具体的に伝わっているか 6.SNSの先にホームページや店舗などの受け皿があるか 7.「いいね」以外の成果も見ているか。SNSの先にいるのは人です。「アルゴリズムにどう評価されるか」だけではなく、「人はこの投稿を見て、何を感じ、何を知り、次に何をするだろう?」と考えてみる。「この投稿は、誰のためのものなんだろう?」と考えてみることが、SNSを見直す最初の一歩になるかもしれません。
